突然ですが、みなさんのお子さんはどんな風に遊んでいるでしょうか。お外で元気にかけっこしてますか。それともお家でゲームに夢中でしょうか。
私が小学生の頃は外遊びができる場所自体がなかったので、もっぱら誰かの家に集まってました。いや公園自体はあるんですけど、もっと小さい子がたくさんいて小学生が遊ぶにはちょっと気まずかったんですよね。
そして友達の家に上がると、なんとまぁ珍しいものが置いてあることやら。よく持っていないゲーム機やソフトで延々と遊ばせてもらった覚えがあります。対戦ゲームはアツかったなぁ。
中でも忘れられないのが、シルバニアファミリーの大きなお家。家具も洋服も小さくて、本当に可愛くて。自分の家じゃ絶対に置けないってわかっている分、めっちゃくちゃ憧れたものです。
では最近の小学生についてはどうでしょうか。2018年のバンダイによる子供の遊び調査によると、小学生5〜6年あたりで外遊び中心からゲームなどの室内遊びにシフトチェンジする傾向があるようです。下の図をご覧ください。
引用 バンダイこどもアンケートレポート Vol.243 「小中学生の“遊び”に関する意識調査」 結果
小学生1〜2年でも、約4割の子は家庭用ゲーム機で遊んでいる様子。外遊びの場所がどんどん減っている時代ですから、これからもさらに室内遊びをする子が増えていくことでしょう。
そういう時代なのはわかります。でも実際に自宅にお友達がやってくるっていうのは、話が別です。
自宅は自分のプライベート空間。いくら子供とはいえ、他人を招き入れるのは疲れますよね。
さらにめちゃくちゃ騒いだりとか、散らかして片付けないとか。マナーの良い子だけがお家にくるとは限りません。特に男子ね、楽しいとすぐ夢中になっちゃうもんね。
そんな気苦労を重ねる毎日が続けば、どんなお母さんだって嫌になってしまいます。でも子供同士の関係を考えると、「ダメばっかり言うのはどうかな」なんてモヤモヤしたり。
そんな悩めるお母さんに向けて、「友達が遊びにきても疲れないための心得」を伝授したいと思います。子供だけじゃなく、自分も楽しくお友達との時間を過ごせるのが一番ですからね。
目次
子供が小学生なら我が家に友達が遊びにくることも!どんな準備が必要?

準備と言っても、お菓子やジュースを用意してお家をキレイにしておくことではありません。親へ挨拶も、後でいいでしょう。
絶対に外せない準備は、「我が家で遊ぶ時のルールを決めておく」こと。そして「ルールを我が子に言い聞かせておく」ことです。
先程述べた通り小学生になると、子供が我が家にお友達を連れてくるなんていう場面に遭遇します。というか今日友達連れてっていい?なんて直前に言われても困るって。
お菓子とかどうしよう、用意した方がいいのかな。どの部屋で何をするつもりなのかな。そもそも何人くるの、待って待って。
加えて親同士の関係まで考慮すると、考えることが多すぎやしませんか。初めての出来事にパニックになること請け合いです。
そうならないためにも、事前の準備とシュミュレーションは必須と言えます。友達が遊びにきたら、どんな風に遊んで欲しいか考えておきましょう。
一番大切なのは「毎日続いても自分が疲れないと思う範囲」がどこまでか、ということです。毎日とか無理、という人は週何日OKか。何時から何時までなら居ても許せるか、と具体的に詰めていきましょう。
迷ったときは仲の良いママ友に聞いてみるのがオススメです。実は地域独特のルールがあるとか、そういう面倒くさい罠を回避するためにも有効ですよ。
そして我が家で遊ぶときのルールが決まったら、キチンと子供に言い聞かせておきましょう。小学生なら話せば分かる年齢です。このルールはどうして必要なのか、理由もセットでしっかり教え込みましょう。
こうして準備をしておけば、いつお友達がやってきてもどーんと構えておくことができます。そもそも直前に言ってもダメです、としておけば急に言われても断りやすいですしね。
小学生の友達ならおもてなしは不要!遊びにくるなら持ち込みで!
お母さんが一番悩むだろう問題は、おそらく「お友達のおやつはどうしたらいいか」ではないでしょうか。しかしお友達との関係やお家の方針次第なので、コレ!という正解はありません。
なので私がこれから言うことは、あくまでも一例として考えてください。違うんじゃないかなって思ったら、その気持ちを基準に自分らしくルールを決めてくださいね。
なぜおもてなしは不要?
結論から言います。子供の友達が家に遊びにきても、お菓子やジュースは出さなくてOKです。のちのち負担になりそうなことは最初からしない、と割り切りましょう。
もしお菓子を持参してくれる子がいたら、「みんなでお外で食べてからおいで」と伝えましょう。そのとき我が子がおやつナシなど仲間外れになりそうだなと思えば、なにか持たせたりすれば安心です。
元からそういうルールだよ、としておけば子供も納得しやすいです。それでもお菓子のおねだりをされたら、きっぱり断るかお家から追い出せばOKです。
「でも○○ちゃんのお家ではお菓子出してくれたよ」。焦る必要はありません。よそはよそ、うちはうちでいいんです。
「じゃあ○○ちゃんのお家で遊ぶといいよ。ウチで遊ぶならウチの決まりを守らないと遊べないよ」。きっぱりとした態度で返しましょう。
実はこのお菓子問題、知恵袋などでも結構相談されている方が多いんです。例えばこんな質問がありました。
小学生 お友達が遊びに来た時どんなお菓子出してますか?一方的に遊びに来る子がいて、ちょっと負担に思ってます
最近、寒くなり始めたのか放課後おうちで遊ぶ事が増えて来ました。
頻度としては10日に一回位なのでけして多くないのですが‥お菓子の買う量が確実に増えました。
個装でいっぱい入ってる物(おせんべい・クッキーなど)を出す事が多いです。その中のお友達の一人が持参して来る事は無いのですが、よく食べます そしてその子のおうちに訪問した事はないので‥我が家に負担がかかってる気がしてしまいます。
その上歩き食べするので、注意するべきか迷います飴みたいに負担にならず、カスが出ない物を出すのがベストですかね?
ちなみに下の子がおやつを食べたがるので、一緒に出してる感じです溿
引用 Yahoo!知恵袋
この質問に対する回答がちょっと長いので要約すると、
- 回答者も精神的にも金銭的にも負担を感じた時期が有る
- 思いきって注意すれば出来るもんなので、やはり注意すべき
- 「この家ではオヤツ食べ放題」と思われたくないので、おやつは出したり出さなかったり
- 質問主さんのお子さんへの教育も必要
- 子供はオヤツをサービスしている時には「ママにオヤツを出して貰って当たり前」と思っていた
- 余所のおうちに行った時に「うちのママもお友達にサービスするんだから、お友達の家ではサービスして貰って当たり前」と感じるようになり、その思いは態度に表れてしまう
という具合でした。詳しくは質問のリンク先から回答を見てください。
特に最後の子供がおやつをサービスしてもらって当たり前と思ってしまったエピソードは、思わずハッとさせられますね。みなさんのご家庭ではどうでしょうか。当たり前のことについて、お子さんと話し合ってみるのもいいかもしれませんね。
ママ同士で連絡を取って、負担が偏らない環境を作ろう
そもそもこうした「我が家ばっかり負担が」という思いは、他のお家とのすれ違いが原因で発生しています。遊びにくる子供の親とは、一度連絡を取りましょう。
電話でもなんでも、「いつもありがとう、助かります」と言ってもらえたら。たまに子供を通して手土産でも渡してくれたら。こんなに負担に思うこともないのではないでしょうか。
初めて遊びに来てくれる子がいたら、お母さんに連絡してみる。話のきっかけはやっぱりおやつ関係が無難でしょう。例えば「我が家ではおやつを出さない方針なのですが、そちらのお家ではどうしていますか」、みたいな感じですね。
そのお家ではおやつを出しているなら、申し訳ないけど事前に済ますか持ち込みにしてくれないかと打診してみましょう。もちろん自分の子がそちらのお家に伺うときは、お菓子を持参させます。自分と相手の負担が平等になるようにすれば、相手も納得してくれると思います。
加えてアレルギーなど、気を付けておかないといけない情報がないかも確認しておきましょう。こうしたやりとりを一度はしておかないと、なにかあったときの対処が遅れる可能性が高いです。事前に情報を共有しておけば、すぐにご両親へ連絡もできます。
自分から遊びに来ているとはいえ、他人のお子さんをお家で預かっている状態です。万が一のときは自分が責任を負うことになるのですから。心配の種は事前に取り除いておきましょう。
ちなみに日中は働いていて連絡がつかないお家の場合は、子供に直接聞いてみましょう。いつもお家でどうしてるのって。そのうえでご両親宛の手紙を持たせれば、さらに安心ですね。
小学生でも友達でも!遊びにくるなら「我が家のルール」を厳守させよう!
我が家のルールを決めて、親同士で連絡をとって。それでも実際に遊びに来た子がルールを無視したらまったく意味がありません。上手な子供への伝え方、さらにダメな時の対処法も確認しておきましょう。
まずはルールの周知から
お友達が遊びにきたら、まず最初に「ウチで遊ぶなら、守らないといけないルールがあるよ」としっかり伝えましょう。公園でボール遊びをしてはいけない、学校の廊下で走ってはいけない。場所によってルールがあるのは当たり前ですね。
早く遊びたくてウズウズしている子の方が多いでしょうが、ここは最初が肝心です。なぜいけないのかをなるべく子供自身が理解できるように伝えましょう。
例1:他のお家に迷惑だから、騒ぐのはやめてね
例2:危ないものがあるかもしれないから、他のお部屋に入らないでね
そして最後に「約束が守れなかったらウチで遊べなくなるよ」と、はっきり伝えましょう。できれば最後に、子供自身の口から「わかった」と言わせれば完璧です。
守れなかったら落ち着いて注意
しかし小学校低学年の子は、「約束を守ることの大切さ」自体がよくわかっていない場合もあります。また目先の楽しいことに集中してしまうと、すっかり約束を忘れてしまうこともありがちです。
忘れてしまうことへの対策は、遊び部屋の壁にルールを書いた紙を貼っておくことが効果的です。ふとした瞬間に目に入って、約束を思い出させてくれます。
複数人で遊んでいれば、誰かが気が付くと他の子に注意をしてくれることもあります。もしそういう場面を目撃したら、ありがとうと素直に伝えて褒めるといいでしょう。
それでも約束を破ってしまったとき。まずは落ち着いて、感情的に怒らないよう気持ちの整理をしましょう。怒ると叱るは違うってよく言いますよね。
おこる【怒る】
( 動ラ五[四] )① 腹を立てる。立腹する。いかる。 「真っ赤になって-・る」② しかる。 「先生に-・られる」 〔動詞「おこる」は自動詞で、「…をおこる」とは言えない。「先生におこられた」はいわゆる迷惑の受身の例。迷惑の受身とは、「(雨が)降る」「(父親が)死ぬ」のような自動詞で作られる、迷惑を受けた人を主語とした受身表現「(私は出先で)雨に降られた」「(彼は幼い時に)父親に死なれて苦労した」をいう。それに対して「しかる」は他動詞で、しかる相手が存在する。相手は動作者よりも目下の者で、動作者は教育的な立場から行い、意図的におこったようなこわい顔をすることはあっても、原則として非感情的である〕[可能] おこれる
引用 コトバンク
気持ちのままにガーッと怒っても、相手に「なぜ怒られているか」がきちんと伝わらなければ意味がありません。まずは「ルールが破られたこと、約束したことをしてくれなくて悲しいこと」を伝えてみましょう。
次に「どうして破ってしまったのか」を、子供自身に考えて言ってもらうようにしましょう。自分で考えて、自分なりの言葉にすることで理解が深まります。
最後に「次はどうしたらいいか」まで考えて発表してもらうところまで、根気強くお付き合いしてあげるのがベストです。ここまでじっくり子供と向き合うのは相当に大変かもしれませんが、決して急かしてはいけませんよ。
しかし小さい子の場合は自分で考えられないことも多いので、そういう時はうまく答えを誘導してあげた方が無難です。楽しくなって忘れちゃったんだね、次は思い出した子が周りに教えてあげようね、みたいな感じです。
まぁ1回破っただけで即お家から追い出すというのも大人げないので、私は「仏の顔も三度まで」方式をオススメします。注意が3回になったら全員強制退場です。子供たちに見えるように、黄色信号シールでも貼り付けておきましょう。
この黄色信号も次の日になったらひとつ減らすとか、強制退場明けは2つから始めるとか。そういう明確なルールがあると運用もしやすいですね。
どんなに言っても聞かない子への対処法
みなさんは「放置子」という言葉を知っているでしょうか。最近よく聞くネットスラングで、こんな意味があります。
放置子(読み)ほうちご
親から放置されている子どもを指すインターネットスラングの一つ。共働きなどで親が不在の間、子どもが好き勝手に遊んでいるような状態のことで、明確な定義はない。しかし、不適切な養育環境で育ち、親が子どもの行動を把握していないという点で問題視されている。近年では放置子が他人の家に入り浸るなどの問題行動を起こし、周辺住民とのトラブルに発展するケースも少なくない。放置子の背景には親から虐待を受けている可能性もあることから、公的機関に相談するなどの対応が求められている。
(2019-2-26)
引用 コトバンク
インターネットでよく見かけるこの「放置子」に関する問題は多く、たくさんの親が頭を悩ませています。代表的な行動は、
このあたりです。大体は寂しさからくる過度な甘えが原因なのですが、他人の子供にここまでされるのは正直身が持たないと思います。
親に連絡して注意してもらえるなら良いのですが、放置子の場合は連絡がつかないことも。連絡がついたとしても、「適当によろしく」的な返事をされて意味がない、なんてこともあります。
そういう時は迷わず学校に相談しましょう。もし他にも困っているママ友がいれば、複数人で集まって相談をするとより効果的です。その子の親から恨まれるのが怖ければ、匿名でも大丈夫です。
学校でダメなら児童相談所や役所に相談するのもいいでしょう。子供の支援センターや民生委員など、いろいろな相談先があるので探してみてください。自分一人で抱え込んではいけません。
とにかく声を上げる事、これが大事です。放置子はネグレクトなどの問題も抱えていることが多いので、あなたの相談がきっかけで一人の子供が救われることだってあるのです。
「でも自分の子供と仲の良いお友達だから」という理由で相談を迷う人もいるでしょう。しかし考えてみてください。約束を守れない子と、いつまでもお友達でいて欲しいと思いますか。
自分の子にはっきりと「○○ちゃんは約束が守れないから、お家に連れてきても入れてあげられないよ」と伝えましょう。その結果その子との縁が切れるなら、それはそれでいいのです。だってそれはその子にとって、自分の子との友情より家に入れることの方が大切だったってことなのですから。
まとめ
最後に、ここまでの話をまとめましょう。
いきなりたくさんのことを考えるのは大変なので、ぜひ子供と話し合いながらひとつひとつ決めていってください。子供も自分で考えたルールの方が、言われただけのルールより守りやすいようです。
そして子供たちが考えて「こうしてほしい」と提案してきたときは、理由まで聞いてから可否を判断してあげてください。ルールは都度見直して、お互いが楽しく守れるようなものに変えていくことも大切です。
小学生くらいの年齢なら、すでにある程度は自分で判断することができます。単純に約束を守る、ではなく。どうして守らないといけないのかまで考えることができたら、子供にとってすごく成長できることになるんじゃないでしょうか。
それが自分の子だけでなく、お友達まで成長してくれたら。お互いに注意しあえるような関係が生まれてくるわけです。ここまでいったらもうめちゃくちゃいい環境ですね。
悪いことは悪い、良いことは良い。上手に褒めたり叱ったりを繰り返して、少しずつ理想の関係に近づけていきましょう。
子供にじっくり付き合うのはとても大変なことですが、根気強く向き合ってあげてください。でも手に負えないと思ったときは、一人で抱え込まないこと。遠慮なく誰かに相談して、少しでも負担を軽くしましょう。
いかがでしたでしょうか。この記事が少しでも役に立って、お母さんも子供も、楽しくてステキな毎日を過ごせますように。
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