仕事から疲れて帰ってきたら、部屋の中が朝とは打って変わって散らかり放題。
ランドセル、制服、おもちゃやゲーム、やりかけの宿題、お菓子のくず…。
こんなことってありますよね?それがストレスとなって、怒ったりイライラしたり。
「幼稚園児ならともかく、小学生にもなったら自分のことは自分で出来るはずなのに、どうしてうちの子は出来ないのか。」
世の中のお母さんたちはきっと同じような思いをしてるはず。
お母さん…出来ないわけではないんですよ。だって子供には手も足も口も、考える頭だってあるんですから(笑)。
そこで!そのイライラ解消法を一緒に探ってみましょう。
小学生の「片付けない」イライラは習慣化のコツで解消!

さて、今は小学生の子供も数年前は園児ですよね、当たり前ですが(笑)。
その頃はどうでしたか?片付けないことにイライラして、怒りまくっていましたか?…ちょっと違いますよね。
なぜなら、「この子は小さいからまだ出来ない」と解釈してお母さんであるあなたが片づけを率先してやっていたから。
じゃあ、どうして今こんなにイライラしてしまうのか。それはお母さんの子供に対する意識が少し変わっているから。
・小学生にもなったから、もう自分でわかるだろう。
・学校である程度理解させてくれるだろう。
・まわりの友達と比べて自分で気づくだろう。
子供の成長はうれしいものですが、いつしか尺で考える部分も出てきてしまうのです。
もしかすると子供は、「どうしてお母さん、口うるさくなったんだろう」と思っているかもしれないんです。
親子してそのギャップでストレスを抱えてイライラしてしまうことだってあるかも。
子供はしっかり成長していますよ。考える力は確実についてきているはず。
そこを活用して、片付けの習慣化を導きましょう。
習慣化①決まった片付け場所でイライラしない

あなたの子供は主にどこで遊び、どこで生活していますか?片付けしなくてイライラする場所はどこですか?
まずはそれぞれに物の住所、いわゆる片付け場所を設定しましょう。
リビングで遊んだら、おもちゃやゲーム類はここ、漫画や本はここ、勉強部屋ならランドセルはここ、制服はここ。
よく机に向かうような子なら、プリント類をファイリングさせたり、教科ごとに仕分けしたり。
ほんとに片付けがうまくない子は、ざっくりでもいいんです。はじめの一歩が肝心。
低学年の子供には「そろそろおもちゃも家に帰る時間ですよ」という言い回しだと何となく好奇心をくすぐります。
高学年になるにつれ分類上手であることを認めてあげます。
すると、子供自身が片付けに自信をもち、それを習慣として捉えるようになるでしょう。
子供が小さかった時、おもちゃの片付け場所は決まっていたはず。その時に子供に片付けを教えましたか?
意外と子供はやっていたという場合は好都合。その場所を今の環境ではっきりさせるだけでグッと片付けはうまくなるはず。
でも…あなたがやっていたことが多かったのなら、ここからが勝負!
心配しなくても、あなたのようなお母さんがほとんどのはずですから(笑)。
習慣化②片付け時間設定でイライラしない
引用 tripnote
小学生になったら時間の読み方もできるようになっていますよね。
例えば、「~時になったら片付けの時間にするわよ」「1時間経ったら片付けの時間ね」などと時間で区切るような習慣をつけます。
片付け時間を家庭内での約束事として決めておくこともいいでしょう。
実はここで時間の感覚や間隔を学ばせることもできるのです。
~時までどれくらい時間があるのか、~時間遊べるというのは長いのか短いのかなど、時間をつかむことができるようになります。
小学生からこの習慣づけをする場合は、必ず親の声掛けやチェックが必要。
普段あなたが家にいるならその都度声掛けができますが、仕事で留守がちな時はあらかじめ時間設定しておいた方が良いですね。
決まった時間になったら身の回りを片付ける、タイミングを見て親がチェックする、その習慣を時間でつけていくわけです。
片付けはタイミングが大事。何もかもを親がやってしまうのではなく、タイミングを計って子供に指示すること。
子供はすでにそれを理解する力は持っているはずですから。
習慣化③片付け後のイメージをつける
引用 WAGAMICHIRU
基本、片付けは面倒くさいと思うもの。大人だって面倒くさいもんは面倒くさいですもんね(笑)。
片付けをしないままだとどうなるか、片付けをするとどんないいことがあるか。
それを理解出来たら、子供の片付けはうまくなっていくものです。
子供は想像力が豊かです。低学年であれば、
「お菓子はきれいになったお部屋で食べようね」
「魔法使いになって、お部屋をきれいにしてみよう」
などと片付けをすることで次の楽しみがあると、楽しく片付けができるようになります。
昔、子供が小さかった時、「おもちゃを片付けて、ここでおやつパーティーしようか」と言ったことがあります。
私自身がおやつを食べたかったから(笑)。子供と片付けをして、テーブルを持ってきておやつと飲み物でパーティーです。
食べ終わったら、「さっきのきれいな部屋に戻そうね」というと子供は自分から積極的に動いてくれます。
片付けをすることはいいこと。それが短い時間の中で刷り込まれている証拠ですよね。
高学年であれば、
「部屋を片付けると部屋の空気が変わるから、いい香りの芳香剤買ってこようか」
「きれいな部屋だと、勉強もはかどるから成績上がっちゃうかも」
な~んてことを話して、片付けた後の部屋のイメージをつけるんです。
片付けは自分のためになる、自分にいいことが返ってくる。
片付けを「やらなければならないこと」、「やりたいこと」として捉えられるようになっていきますよ。
習慣化④親は片付け協力隊
引用 feely
「やれ」「やりなさい」は言われて気持ちいいものではありません。命令ですからね。
自分はこうしたいのに、それを妨げられるわけですから、意欲は湧きにくいものです。
小学生だったら言えばわかるんじゃないの?と思ったあなた。
あなたは子供が園児のころ、片付けが身に付くような関わり方をしていましたか?
小学生になっても片付けが苦手だという子供は、親からそういった関わり方をされていないことが多いんです。
だからこそ、今、最初に戻って教えていく必要があるということです。
まずはあなたが子供の片付け協力隊になってあげること。
低学年の子なら「一緒に片付けよう」でいいんです。一つ一つを一緒に片付けていくという協力の仕方。
高学年の子であれば「ここはママがやるから、あなたはそっちやってね」と分担してやるわけです。
うちの子も片付けは得意な方ではなかったので、部屋の掃除は手伝いましたよ。
見ていれば子供の得意不得意はわかります。細々とした整理整頓は苦手だと思ったので、掃除機や拭き掃除をメインでさせました。
ここはこうしたらいいよ、そっちはこうしてね、などと親は片付けコーチになるわけです。
片付けが苦手な子は、まず片付けの仕方が分かってないわけですから、やはり親が手本や見本にならないといけないんですよね。
習慣化⑤片付けの楽しい合図
引用 ライフワーク新聞
「パブロフの犬」って聞いたことありますよね?
犬にエサを与えるとき、ベルを鳴らしてからエサを与えるということを繰り返した。
すると、ベルを鳴らしただけで犬がよだれを出すようになった、という条件反射の話。
いわば「合図」ですよね。小学校では、給食、掃除、下校時に音楽がかかっていたりします。
私の住む地域は、17:00になると「遠き山に日は落ちて」がかかったりします。それで時間を知るくらいです。
あれは、一つの合図です。子供たちはそのうち音楽を聴いただけでお腹が空いたり、ぞうきんを持ったり、家に帰ったりします。
習慣づけに音楽がいい仕事をすることってあるんですよ。
私が保育園に通っていた時、おっかた~づけ~おっかた~づけ~、さぁ~さみんなでおっかた~づけ~♪って歌がありました。
で、その調子がだんだん早くなるんです。それに合わせて片付けを早くするわけです。先生も考えますよね(笑)。
こんな生活に基づいた音楽習慣から、家でも片付けの音楽を決めたりするんです。
この曲がかかったら片付けとか、片付けを始めたら流す曲とか。
音楽があるほうが体が動くっていうこともありますよね。特に好きな曲は。
それに、親から「片付けなさい」と言われるよりも、音楽がかかって片付けだと判断できる方がストレスは小さくて済むかもしれません。
あなただってその方が楽、ですよね。
習慣化⑥片付けルールを作る
引用 子供とスマホの教室
片付けが苦手な子にあれやこれや言ってもなかなかうまくいかないこともあるでしょう。
そんな時には「我が家の片付けルール」を作ってしまいましょう。例えば…
・洋服は脱ぎ散らかさずに、椅子に掛ける。
・本や教科書は机の上に置く。 など
3つほど決めて実践してもらえば、今までよりはまともな部屋になると思いますよ(笑)。
とにかく片付けの習慣づけというのは、片付ける方も、片付けさせる方も根気がいるんです。
我が家の片付けルールを決めても、なかなか習慣にならなかったり、あなたの見た目ではきれいになっているように感じないことがあるかも。
それでも継続していくことです。習慣化とは継続することが第一ですから。
挫折に繋がる前に、出来ることを1つでもするようにしてもらうことが片付けマスターへの道ですよ。
小学生になっても「片付けない」のは病気のせい?
小学生になっても自分で片付けが出来ないのは、親の「躾(しつけ)」がなってないからだとか、子供に「やる気がないから」だと言われがち。
ここからは少しシリアスなお話になるかもしれませんが、実は片付けられないのには他に理由がある場合もあるんです。
「片付けられない症候群」~ADHD/ADD~
「片付けが苦手なのはパパに似たのかしら…。」なんて、性格の遺伝だと解釈する人もいますよね。
ここぞとばかりに悪い遺伝はパパのせいにするという…(笑)。
パパは悪くないかもしれません、片付けギライの性格遺伝というのはあまり大きな影響ってないんです。
言えば、生活環境や親の好みの影響を受けることの方が多いんですよ。
でも、遺伝的障害として「片付けられない症候群」という発達障害があります。
ADD(注意欠陥障害)…不注意のみで、落ち着きのなさや衝動性が顕著ではない。
基本的には幼少期に起こる障害と言われているので、通常12歳までに確認されます。
でも、ADDの場合、落ち着きのなさや衝動性が顕著でない分、周囲が症状に気が付かないこともあるんです。
じゃあ、どういったことを注意したらいいのか。
②一つの作業に集中できない。
③作業が楽しくないと、すぐ退屈になる、面白くない。
②常にソワソワ動いている。
③興味を持ったものにすぐに走り寄って触ろうとする。
②我慢できずに突発的な行動をとる。
③人の話に急に割り込む、人の作業に手を出す。
ADHDやADDと診断されたら、投薬治療などを受けることになります。
「ため込み症候群」~強迫的ホーディング~
その名の通り、「ものをため込む」=捨てられない、ということ。
家の中で、大量の品物を度を越して集めることを止められず、それによって生活に異常をきたしている状態です。
こちらから見て、どうでもいいものを捨てたがらないとか、とにかく物を捨てよう(片付けよう)としない場合は注意です。
通常、社会問題になりやすいのは中年以上の場合が多いですよね。
身近な事例が「ゴミ屋敷」。TVのニュースを見ても、自治体や地域住民とトラブルを起こしているのは中年層。
でも、ホーディング(ためる)行動そのものは、幼児期に始まるんですって。
考えてみたら、部屋でお菓子を食べたらだめって言われてるからベッドの下に隠しておくとか、意外と思い当たることありますよね。
自閉症/アスペルガー症候群
自閉症の子供の特徴は、
・言葉による指示を理解できない
・自分の思い通りにならないと感情が崩れる
・多動性
・感覚の過敏性
があります。意思疎通の難しい部分があるので、こちらから「片付けして」と言ってもわからないということです。
その反面、とても記憶力(特に視覚から)が良いので、自分の体験記憶から周囲のことを学んでいきます。
おもちゃ箱をひっくり返すとします。それを子供と一緒に片付け始めると、子供は正確に元の場所に片付けてくれるそうです。
言葉の指示が出来ない分、共に行動で表す必要があるということ。でも、その特徴を理解できれば、子供の無限の可能性も感じそう。
アスペルガー症候群は、自閉症の一つのタイプですが、言葉や知能の発達に遅れがないというのが違うところ。
特徴としたら、
・親しい友人関係を作れない
・暗黙のルールがわからない
・冗談や例え、皮肉が分からない
・興味を持つものが変わっている
などがあります。近年では幼児期に見られる特徴というのもわかってきました。
子供の場合は、
・同じ遊びを繰り返す
・行動がパターン化していることで融通が利かない
・他の子供に関心がない
・集団で遊ばない
などがあります。
私の友達の弟夫婦には子供が4人います。実は上の子3人ともADHDや自閉症と言った障害を持っているんです。
一番下の子はまだ小さいのですが、その障害を持っているのではないかと。
友達は言ってました、「明らかに普通の子とは違うというのは、見ていて何となくわかる」と。
友達は弟に「診察を受けたら?]と話したようですが、奥さんが「こんなもんだ、問題ない」と診察を思いとどまっているようです。
自分の子が障害児であることを認めたくないのは親の心です。
でも、この先生きていく子供の人生を思ったら、いかに生きやすく、強く育てていけるか。
「片付けに全く関心を示さない」とか「大暴れする」とか、何らかのSOSがあればきちんとチャッチしてあげたいものですね。
小学生の「片付けない」を助ける方法&便利ツール
片付けをスムーズにする、部屋をスッキリ見せるのは、あなたの指示だけでは難しいかもしれませんよね(苦笑)。
「あ~それは違う、ここここ」
「片付けながら漫画読まないで~」
「ちょっと、まだ片付け終わってないでしょ~」
指示する側も楽じゃないですよね。だったら、親も子も楽に楽しく片付けできる方が良いじゃないですか。
そこで!わかりやすく片付けられる方法や、見た目もきれいで、片付けがぐんと楽になるお助けグッズをご紹介しましょう。
子供部屋は子供が片付けやすくしよう
子供部屋は子供のゾーンです。子供が生活しやすく、やっぱりお気に入りの部屋にすることが片付け上手の土台です。
大人はついつい自分の感覚で片付けの配置なんかを考えてしまいますが、ここで一つ注意したいことがあるんです!
それは「子供の目線」。大人に比べたら子供は小さいんです。目線はかなり下になるということ。
子供の目線にあった高さのラックを用意したり、学校から帰ってからの動線を意識してあげるといいでしょう。
引用 ROOMCLIP mag
これはIKEAのトロファストを使った収納です。子供向けに作られているらしく、高さも低め。
シンプルな造りですから、これから子供が成長しても飽きずに使っていけるツールですよね。
天板もしっかりしていますから、子供の動線を考えて、机の横や入り口側においてランドセル置き場にするとGOOD!
引用 ROOMCLIP
トイハウスラックって知ってますか?私も子供が小さい頃、片付けがしやすいだろうとカラフルなものを買った覚えがあります。
子供の片付けやすい高さで、中身が見えるように棚が斜めに据え付けられているので、入れやすく出しやすかったようです。
今ではディズニーのものもあるので、子供もデザインで選ぶ楽しさがあるかもしれません。
この写真は100均のBOXに差し替えた物。枠組みさえあればBOXはいろんなものに差し替えられますから、雰囲気も変わりますよね。
子供が大きくなって中身を見せたくないという場合は、100均の蓋付きBOXにしてみては?
長い目で見て、学習机って大きくなったら使わなくなることが多く、意外と邪魔になるんです。
うちの子の勉強机、ライトがさかさまになって天井を向いてしまっているし、椅子は背もたれが折れてなくなっています…。
どうしたらこうなるのか、私には謎ですが(汗)。
大きくなっても使えるシンプルな机を用意するのが一番なのかもしれません。
でも、そうなると収納場所が…。そんな時はディアウォールを使って棚を作りましょう。
勉強スペースは広く確保できるし、棚がいらなくなれば取り外すこともできるわけです。
物が多いと、それだけで何となく気持ちが上がらなかったり、効率が悪かったりします。
動きやすく、使いやすいのが一番です。
リビングでは遊ぶ場所を決める
引用 ROOMCLIP mag
リビングはあくまでも家族の共有スペースです。家族みんなが食事をしたり、TVを見たり、お茶したりするわけです。
いざお茶したいと思っても、テーブルの上にトミカやプラレールが散乱しているとか、ビーズキットが置いたままだと…ね。
それならば、キッズスペースを作ってしまいましょう。
本がすぐ取り出せてすぐ片付けられるような本棚やラックの前にラグを敷いて、子供にも遊び場所だとわかるように設置します。
小さなテーブルを用意しておけば、そこで遊べるので小さなおもちゃが散らばることも少なくなります。
遊ぶ範囲が限られるので、片付けもしやすく、短時間で済みますよ。
子供は秘密基地のような小さな隔離スペースが大好き。
お家に眠っている小さな一人用テントなんかがあったら、それをキッズスペースとして使ってもいいかもしれませんよ。
…楽しそう!
宿題をダイニングテーブルでする子もいますよね。シャープペンシルや消しゴム、付箋が散乱…これは困ります。
そんな勉強好きな子供の座席にはこれ!
引用 SAKIDORI
引用 SAKIDORI
ダイニングテーブルが子供専用の勉強机に変身です。必要な文具類はここにしまえるようになります。
ちりとり代わりに消しゴムのかすを捨てることがないよう、100均で買える小さなホウキとちりとりのセットを置いておきましょう(笑)。
まとめ
引用 kodomoe
小学生の子供の「片付けない」にイライラしたくない!
- 子供の片付けないにイライラするようになったのは、親の子供に対する意識が変わったため。
- 片付け場所を決めること。
- 片付け時間を設定して、同時に子供に時間の感覚と間隔をつける。
- 片付けをしないとどうなるか、片付けをするとどんないいことがあるかを考えさせる。
- 親は子の片付け協力隊(片付けコーチ)になる。
- 片付けの習慣づけに音楽を利用する。
- 我が家の片付けルールを作る。
- 片付けられないのは病気が原因ということもある。
- 子供の立場になって、片付けやすく、見た目もきれいで、楽しいのがいい!
親であるあなたにとって、片付いていない部屋にイライラするというのは、その状態が不快である、ストレスであるということ。
ということは、子供にもその感覚がないと、片付けに意味を持ちません。
片付けが苦手な子には、片付けをする意味を教えていかなければならないということ。
難しく考える必要はありませんよ。だって、片付けたらどんないいことがあるか、片付けっていいことと感じてもらえばいいのですから。
親が片付けコーチなら、やっぱり親も楽しんで片付けをして、片付け後の状態を心から喜ぶことです。
となると…やっぱりどんな子供も出来たら褒めてあげることが一番ですね!
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