海外留学を考えているあなた、留学先の国や滞在期間はさまざまですね。

残高証明が足りない場合は、複数の口座の残高を1つにまとめて証明書を発行するか、1つの口座にお金をまとめてから発行することでクリアできますよ。
今回は、留学で残高証明が足りないときの対策を解説します!国別で必要な金額もご紹介します。
海外留学は多くの経験ができ期待が大きい反面、金銭面の課題は誰もが不安に感じるポイントです。
残高の不足が原因であきらめなきゃいけないのは悔しいですよね!
これから紹介する対策方法を参考にすることで、「留学のための残高証明が足りない!」という悩みを解消できるかもしれません♪ぜひ役立ててくださいね。
留学で残高証明が足りない時の対策を解説!

留学の残高証明が足りないときは、複数の口座の残高を1つにまとめて証明書を発行するか、1つの口座にお金をまとめてから発行することで基準をクリアするようにします。
必要とされる残高には一般的な相場もありますが、留学先の国や学校によって金額が違いますので注意しましょう。
ここでは留学のための残高が足りないときの対策と、いつ必要になるのか、残高証明書とはどんな書類なのかを解説します。
残高証明が足りない!複数の口座で総額を増やそう
残高証明の口座は本人名義に限定されない場合が多いので、本人、父母や祖父母の口座など複数の口座を総合した額で申請することもできます。
例えば同じ銀行に、本人、父、祖母の口座があった場合、家族分の残高証明書を1つにまとめて発行してもらいます。
違う銀行であったとしても、1つの口座に求められる残高を満たす金額をまとめることで対処することができます。
しかし、通帳のコピーを求められると資金を移動させた流れが分かってしまうことで不利になる可能性もあるので、注意が必要です。
また本人名義の口座だけではなく、家族の複数の口座で提出した方が良いという留学エージェントの意見もあります。
受け入れ側からすると、本人にもしものことがあったときやリスクを分散することを考えれば、複数であった方が望ましいとも考えられますね。
安易に借金やローンを組むのではなく、まず家族で相談することをおすすめします。
お金の話はしづらい雰囲気にありますが、しっかりと家族内で話し合う時間を作りましょう!
残高証明は大学出願とビザ申請時の2回出す必要がある
留学に必要な残高証明書は、大学に願書を提出するときと、学生ビザを申請するときの2回必要になります。
大学に出願するときは、出願する学校の数だけ残高証明書が必要です。
残高の証明には、学校側が求める金額から2倍程度までの金額が必要だと言われています。
学生ビザを申請するときは1通で十分です。必要な残高は学費と滞在費を合計した金額です。
学費の支払いが終わっている場合は、領収書などの支払いを証明する書類があれば滞在費のみで大丈夫な場合もあります。
学生ビザを申請するかどうかは、滞在期間で決まることが多いです。
例えば、カナダは6ヶ月以上カナダで留学する場合に学生ビザが必要になります。
あなたがカナダで3ヶ月の留学を考えている場合は、観光ビザになるので残高証明は不要です。
ビザ申請に関わる要件は頻繁に変更になるので、随時大使館や移民局の情報を確認するようにしてくださいね。
残高証明は口座の金額を裏付ける!発行に1週間は必要
残高証明書とは、金融機関が証明する書類のことで、指定した日付の口座残高に誤りがないことを示すことができます。
例えば遺産相続の場面で、故人の口座にいくらあったか正確に把握するためなどに使用します。
留学においては、残高証明書を提出することで大学や語学学校の授業料、寮など滞在に関わる費用や保険料を支払うことができる目安が預金されていることを証明します。
残高証明書は預金している各金融機関で発行してもらうことができます。
また留学のための残高証明書は、英文で発行してもらう必要があります。
小さな支店で手続きする場合は、対応できるかどうか事前確認することをおすすめします。
金融機関の窓口での手続きに必要なものをご紹介します。
- 通帳またはキャッシュカード
- お届印
- 本人確認書類
手続きは本人が来店する必要があり、1枚ごと手数料が発生します。残高証明書の受取方法は2種類あります。
- 郵送で受け取る場合は、7~10日間程度で銀行から送付される
- 店頭で受け取る場合は、後日来店時に受け取る
あなたは「即日に欲しい!」と手続きに行くかもしれません。
しかし、英文の残高証明書の即日発行は基本的にできないので、期間を考慮する必要があります。
金融機関にもよりますが、受付日当日を証明日とする残高証明書や英文の残高証明書は即日発行できない場合が多いです。
心配であれば、英文で発行可能かも含めて訪れる金融機関に事前に電話で確認してくださいね。
ゆうちょ銀行は即日発行の対応をしていますが、必ずしもできるとは限りません。
残高証明書の取得は、期間に余裕を持って申請するようにしましょう。
残高証明書の有効期限は指定がない限り3ヶ月となっています。
大学出願とビザ申請時の期間が空いてしまう場合は、再度発行する手間がかかります。
また、留学に必要な残高の金額は国や大学によって異なるため、一概にいくらあれば良いということはありません。
留学の手続きをスムーズに進めるためにも、残高証明書に求められる金額、残高証明書を取得するまでに必要な期間を正確に把握するようにしましょう!
留学の残高証明はいくら必要?学校や国によって違う

留学の残高証明にいくら必要かは、出願する大学や語学学校、国によって異なります。
いくら必要になるのか、残高が足りなかったらどうしようと心配になりますよね!
早めに調べることで不安も解消されます。残高証明にいくら必要なのかを国別にご紹介しますので、是非参考にしてくださいね♪
アメリカに6ヶ月留学する場合は200万円程度必要
アメリカは他国に比べると生活費や学費が割高になり、6ヶ月留学する場合は、200万円程度必要になります。
アメリカでの留学は、アルバイトが制限されることが多いため現地での収入を見込めません。
現地収入を前提にせず、事前に費用の準備をするようにしましょう。
2022年3月時点での滞在に必要な目安の金額をご紹介します。
用途 | 金額 |
---|---|
学校に関わる費用 | 約90万円 |
滞在費(ホームステイした場合) | 約90万円 |
滞在中の飲食などの費用 | 約30万円 |
合計 | 約210万円 |
以上の金額に交通費や渡航費、ビザ申請の手数料などは含んでいません。
アメリカは文化、技術、教育が世界トップクラスであり、留学先としても人気の国です。観光やアート体験なども期待できます。
ニューヨークやサンフランシスコは物価が高く、生活費がさらにかかる可能性もあります。
逆に物価の安めな郊外を選ぶと、自動車が必要になるためさらなる出費が発生すると考えられます。
運転免許や車両の購入費用など、かなりの金額になります。
もしあなたが一流の文化や教育を期待するのであれば、アメリカをおすすめします。
オーストラリアに6ヶ月留学する場合は150万円程度必要
オーストラリアは他国に比べるとアルバイトをしやすい環境にあるため、6ヶ月留学する場合は、150万円程度必要になります。
オーストラリアでは、学生ビザでの滞在については2週間で40時間までのアルバイトが認められるため、アルバイトをしながら留学したい方におすすめです。
2022年3月時点での滞在に必要な目安の金額をご紹介します。
用途 | 金額 |
---|---|
学校に関わる費用 | 約80万円 |
滞在費(ホームステイした場合) | 約70万円 |
滞在中の飲食などの費用 | 約20万円 |
アルバイト収入 | 約20万円 |
合計 | 約150万円 |
以上の金額に交通費や渡航費、ビザ申請の手数料などは含んでいません。
留学する6ヶ月間のアルバイトで約20万円程度は収入が見込めるため、現地での飲食などの交際費はカバーでき、出費を抑えられる可能性があります。
オーストラリアは日本との時差も1時間程度です。治安が良く親日家も多いため、日本人の留学先として人気があります。
また、一年を通して温かい気候に恵まれています。サーフィンやヨガ、ダイビングなどのフィジカルな体験も楽しむことができます。
もしあなたが英語圏かつ安全な環境でリーズナブルに留学したいならばおすすめです。
カナダに6ヶ月留学する場合は150万円程度必要
カナダはアメリカに比べて物価が安く、6ヶ月留学する場合は、150万円程度必要になります。
アメリカと同じ英語圏で北米なので、もしあなたが費用面でアメリカの留学が難しいのであればカナダもおすすめです。
2022年3月時点での滞在に必要な目安の金額をご紹介します。
用途 | 金額 |
---|---|
学校に関わる費用 | 約70万円 |
滞在費(ホームステイした場合) | 約70万円 |
滞在中の飲食などの費用 | 約20万円 |
合計 | 約160万円 |
以上の金額に交通費や渡航費、ビザ申請の手数料などは含んでいません。
カナダからもアメリカに遊びに行くことができるので、割安な費用で両方を体験することができます。
また、カナダは北米でも治安が良く、都市と自然をバランス良く兼ね備えています。
ホームシックになっても、リーズナブルに日本食や日本文化を楽しむことができます。
カナダでは多様性の概念が根付いており、差別に苦しむようなこともありません。
留学費用を抑えつつ北米を楽しみたい方におすすめです。
イギリスに6ヶ月留学する場合は250万円程度必要
イギリスは物価が高く人気のロンドンは学費も高額となるため、6ヶ月留学する場合は、250万円程度必要になります。
英語はもちろんのこと観光名所や文化的にも魅力が多ですね。物価や学費の高さをクリアできるのであればおすすめです。
2022年3月時点での滞在に必要な目安の金額をご紹介します。
用途 | 金額 |
---|---|
学校に関わる費用 | 約100万円 |
滞在費(ホームステイした場合) | 約100万円 |
滞在中の飲食などの費用 | 約30万円 |
合計 | 約230万円 |
以上の金額に交通費や渡航費、ビザ申請の手数料などは含んでいません。
他国に比べるとやはり高額な印象を受けますが、イギリスにしかない文化やヨーロッパ諸国に気軽に行くことができるのも嬉しいポイントですね。
安全性も高く、安心して英語発祥の地で英語を学び、多種多様な文化を楽しむことができます。
ただ、ビザの取得が難しい国でもあり、イギリス英語に慣れるまでに時間がかかる傾向にもあります。
もしあなたが金銭的に余裕があり、本格的な英語に挑戦したいならばおすすめです。
留学先として人気の国を紹介してきましたが、6ヶ月程度であれば200~250万円程度あると安心できます。
他の追加費用で考えておきたいのは以下の通りです。
- 航空券費用(往復)
- 海外留学生保険(6ヶ月であれば10~20万程度)
- ビザ申請費用
紹介した費用はあくまでも目安なので、学費は必ず学校が指定する金額で計算するようにしましょう!
また、同じ国の中でも物価や気候、住みやすさには差がありますので注意してくださいね。
留学が初めてであれば、残高証明にいくら必要か不安になって当然です。
事前の調査や準備が十分であれば大丈夫です。留学を考え始めた段階であれば各国大使館のホームページも確認しましょう。
留学の残高証明を借金で増やすのはあまり好ましくない

留学の残高証明のために、借金をしてお金を増やすのはあまり好ましくありません。
借金は本人や家族の負担になり、多くの場合は利子を付けて返済しなければならないからです。
残高証明書は出願のときとビザを申請するときに必要なものなので、まずは家族で話し合うことをおすすめします。
どうしても借金を考える場合は公的なものから選ぶようにしましょう。
日本学生支援機構の奨学金を活用!ビザ申請に提出可能
日本学生支援機構には海外留学のための奨学金があり、給付型と貸与型で各4種類が用意されています。
まず給付型の奨学金について、それぞれの特徴を説明していきます。
種類 | 特徴 |
---|---|
協定派遣 | 学生を学生交流に関する協定等に基づき、派遣先大学等に派遣するための奨学金 |
学部学位取得型 | 学士の学位取得を目標とし、海外の大学に留学するための奨学 |
大学院学位取得型 | 修士あるいは博士の学位取得を目標とし、海外の大学に留学する学生等を対象とした奨学金海外官民協 |
海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~ | 企業や団体の支援により、「世界で活躍できる人材」の育成を目的とした奨学金プログラム |
次に、貸与型の奨学金についてそれぞれの特徴を説明していきます。
貸与型の奨学金は無利子と有利子に分かれ、どちらも返済の必要性があります。
種類 | 奨学金 | 利子 | 特徴 |
---|---|---|---|
海外大学院学位取得型 | 第一種奨学金 | 無 | 海外留学支援制度(大学院学位取得型)に採用された者で、経済的な理由が認められる者を対象にした奨学金 |
海外協定派遣 | 第一種奨学金 | 無 | 海外留学支援制度(協定派遣)に採用された者で、経済的な理由が認められる者を対象にした奨学金 |
海外 | 第二種奨学金 | 有 | 海外の正規課程(学位取得課程)への進学のために、経済的な理由が認められる者を対象にした奨学金 |
短期留学 | 第二種奨学金 | 有 | 海外の短期大学、大学、大学院への短期留学を目的に、経済的な理由が認められる者を対象にした奨学金 |
学生ビザ取得のために奨学金の貸与証明書が必要な場合は、日本学生支援機構へ発行手続きをすれば、証明書を取得することができます。
留学の事前準備に銀行の教育ローン利用は難しい
銀行の教育ローンを利用するためには、海外に留学することを証明する書類が必要となるためローン利用は難しいと言えます。
海外の大学からは残高証明書が求められ、銀行からは留学することを証明する書類が求められます。
どちらも用意できずに板挟みになってしまうことが予測され、一向に留学手続きが進みません。
やはり最初は家族で相談し、次に公的機関の奨学金、銀行の教育ローンの順番に考えていくのがおすすめです。

私の大学時代の友人で、現地で実りある留学経験をした友人は目的がはっきりしていました。
費用を抑えてさまざまな経験をしたい友人は、英語を母国語としないヨーロッパの国に大学の交換留学生プログラムを利用して、留学に行きました。
また別の友人は、英語の習得とこだわりから割高であったもののイギリスへ留学しました。
国が違えど、目的がはっきりしていたので充実した留学経験ができたと聞きました。
借金する前に、留学に行く前に、改めて目的を考えてくださいね。
まとめ

- 留学で残高証明が足りないときは、同じ銀行の家族の複数口座を1つにまとめて残高証明書を作成するか、1つの口座にお金をまとめることで、基準金額をクリアする
- 留学の残高証明は大学出願とビザ申請時の2回出す必要がある
- 残高証明は口座の残高に誤りがないことを証明する金融機関が発行する書類で、発行に1週間程度かかる
- 残高証明は指定がない限り、有効期限は3ヶ月である
- 英語圏の国に6ヶ月留学に行く場合は、200~250万円程度の費用がかかる傾向にある
- 留学のための残高証明が足りないときに安易に借金は選ばないようにする
- 留学の費用は日本学生支援機構(JASSO)などの公的な奨学金を利用するのがおすすめ
海外留学では、日本では体験できない多くの経験や出会いがあります。
本人や家族が留学に向けた準備を重ねるなかで、残高が足りないという一点だけであきらめるのはもったいないことです。
残高の不足は、事前の準備や相談で解消されることも多いでしょう。
是非、海外留学を検討するときの参考にしてくださいね♪