赤ちゃんの成長は、随所に感じる時期があります。首がすわった、笑うようになった、歯が生えた、ハイハイできたなど成長のサインがあります。
離乳食もその成長の一つです。離乳食は母乳やミルクから、食べるために「飲み込む」「噛む」という練習です。
離乳食を始めると赤ちゃんによって食べるということに対する反応は様々です。これで足りているのかな、足りないのかなと思うこともあります。
赤ちゃんは足りた、足りないは言ってくれません。言ってくれない代わりに、客観的にわかるサインがあるといいですよね。
客観的に判断するために離乳食が足りないサインとして、体重の変化を目安にするのもひとつです。
さらに離乳食の摂取量の目安や工夫なども紹介していきます。
目次
離乳食が足りない時のサインはある?

慣れないスプーンやフォークや食べ物を口に入れる動作は、赤ちゃんにとっては初めのことです。
赤ちゃんは離乳食が足りたとか足りないや疲れたなどは言ってくれません。
離乳食を食べている時に泣いているからと言って、離乳食が足りないという判断をするのは難しいですね。
客観的判断のために離乳食が足りないサインの目安として、体重の変化を発達曲線に当てはめてみてみましょう。
それを見ることで離乳食が足りないのではないかという心配も減ると思います。
離乳食が足りないサインは発達曲線を見よ!
赤ちゃんの成長を客観的に判断ができるよう、発達曲線カーブというものがあります。
妊娠しそれぞれの自治体に申請すると、必ず母子手帳がもらえます。その中にも発達曲線を確認できるグラフが載っています。
発達曲線は子供の身長と体重をグラフに記録したもので、栄養状態が足りているか判断できるサインのひとつです。
離乳食が足りているか足りないかサインを見逃さないように、発達曲線の見方のポイントを解説します。
身長と体重が発達曲線の範囲におさまっていればいいということでありません。着目してほしいのは、発達曲線の経過です。
月齢ごとに発達曲線に記録し、その曲線がどのようなラインを描いているかがポイントになります。
短期間で急激に上昇していませんか?体重がいきなり上昇するのは、エネルギー過多になっている可能性があります。
急激に上昇した時は、代謝異常などの病気が隠されている場合があります。
短期間で急激に下降していませんか?発達曲線のカーブに沿わないで、体重が増えず横ばいなのは、栄養が足りていない可能性があります。
急激な下降や横ばいは、成長期の赤ちゃんにとってはあり得ないことです。その時は専門医に相談しましょう。
身長と体重の推移は発達曲線が緩やかに上昇していきます。範囲内ギリギリでもカーブが緩やかでラインに沿って上昇したものは心配ありません。
離乳食が多ければ発達曲線は急激に上昇し、足りなければ急激に下降する、ということを目安にすると、今後の離乳食量は調整することができます。
曲線が緩やかなカーブを描いて上昇していれば、離乳食の量も適切であると客観的判断のひとつとして考えていいでしょう。
主観ではなく数値的に見れるというメリットもあり、その時点での赤ちゃんの成長も感じることができる良い指標ですね。
各月齢で離乳食の目安量
各月齢の離乳食の目安量を見ていきましょう。
1ヶ月程度かけ70g /回くらいに増やしていきます。
この頃は歯がまだ生え揃っていなく、消化機能も未発達です。食材はすりつぶし、人肌くらいの温度にしましょう。
赤ちゃんには固形物を舌で押し戻す本能があります。そういう時は無理をせず、少し期間を空けて再挑戦します。
舌ですりつぶすくらいの小さな塊が状のものが食べられるようになります。1回量も増え、乳製品を少しずつ摂取することができます。
この時期には食事摂取量にムラが出てることはよく見られます。無理はせず、食事の時間帯はなるべく同じ時間にします。
離乳食の固さは子供の成長に応じて変えていきます。食べられるものが増えますが、無理にあげないようにします。
食べる目安量と食べる内容も大切となります。バランスよく食べさせたいですが、食べることが安定しない赤ちゃんには難しいこともあります。
炭水化物・ビタミン・タンパク質の3種類を無理なく、バランスよく食べれるとベストです。
それぞれの赤ちゃんにも個人差はあるので摂取量は目安であり、なかには足りないと感じる赤ちゃんもいるでしょう。
離乳食を食べ過ぎているサイン
足りないことも気になるところですが、食べ過ぎも気になると思います。食べ過ぎた時のサインも見てみましょう。
- 食後に嘔吐する
- 下痢や便秘になる
- 体重が急激に増えた
食後に嘔吐はすぐにわかる反応ですが、下痢や便秘、体重の変化は数日間〜中長期的に見ていかないといけないですね。
離乳食初期は目安量通り、離乳食中期以降は食べたいだけ食べさせていいと言われています。
赤ちゃんから発信される数少ないサインをいち早く理解してあげられるよう、日々の体調の変化に気づくことも大切です。
離乳食が足りないことで泣く?そんな時の対処法

離乳食が足りなくて泣くこともあるでしょう。そんな時はちょっとひと口食べさせてみましょう。
それで泣き止むなら、離乳食が足りないことで泣いているとわかります。
足りないことで泣く時の対処法
月単位で離乳食が足りているか足りないかは発達曲線で判断することができます。
しかし離乳食後の一時的に足りないことで泣く時の対処法を紹介します。
- 野菜を増やす
摂取量を増やすとすればビタミンの野菜など増やします。タンパク質を増やすと、内臓に負担がかかることがあるので注意です。
- おやつは1歳前後から
栄養面からはおやつ=補食が必要とされるのは1歳頃と考えます。10ヶ月まではお楽しみで食事に関係ない時間に少量にしましょう。
まだまだ母乳やミルクと併用し、足りない栄養は母乳やミルクから取ることができます。
とはいえ、6ヶ月から食べられるおやつを見つけるとついつい食べさせたくなったもんです。
自分で手づかみし食べている姿は、赤ちゃんから幼児期へ成長を始めた姿だなと感じ、微笑ましい姿ではないでしょうか。
離乳食後に泣いている時のサイン
離乳食が足りなく泣いているときには、少し離乳食を足してあげると泣き止みます。
しかし泣いている理由は他にもあります。泣いている理由はどんなことがあるでしょう。
- 食べるのに疲れた
慣れていない食べることは、疲れてしまうことも多いです。
- 食事に飽きて遊びたい
椅子から降り、自分のおもちゃのところに行くとご機嫌になります。
- 眠たい
普段泣かないのに今日だけ泣くのは、外出やイベントによって生活のリズムが変わって食事の時間が遅いなどありませんか。
- ママが頑張り過ぎている
ママの真剣な顔は赤ちゃんにとって怖く映ります。リラックス&スマイルと忘れずにしましょう。
- 単純にご機嫌が悪い
赤ちゃんも自分の気持ちがわからなく泣いていることがあります。気の済むまで泣いてみるのもいいでしょう。
泣くことで意思表示をする赤ちゃんと、その意思をなんとか汲んであげようと色々試してみるしかないですよね。
私も男の子のママであり、離乳食が足りているのか心配になり試行錯誤しながらやっていたことを思い出します。
離乳食が足りない時の食べ過ぎの原因と予防法

成長につれて活動量も増え遊んだ分だけお腹もすくようになり、食事量が足りないと食欲旺盛になります。
食べたいだけ与えてもいいとは言え、先に述べた食べ過ぎのサインが出ている時は、どうしたら解決できるのか知っていると予防もできます。
離乳食が足りないことも心配ですが、食べ過ぎも心配ですよね。そこで食べ過ぎてしまう原因とその予防法を解説していきます。
離乳食を食べすぎる原因
離乳食が食べ過ぎてしまう原因はどんなものがあるでしょう。そう言えばと心当たりがあるものはありますか。
<赤ちゃんは満腹中枢が未発達>
赤ちゃんはまだまだ成長過程で満腹中枢は未発達であり、自分で食欲をコントロールすることはできません。
大人が食べてくれるからとあげた分だけ、食べてしまい食べ過ぎてしまうこともありますので注意が必要です。
<丸のみしてしまう>
- 噛まなくてもいい柔らかいメニューは、噛まずに丸のみの原因になります
- 発達に合っていない硬いメニューは、未熟な口で処理できず丸のみの原因になります
- 食べ物の形が、月齢と合わず大きいメニューは硬いメニューと同様で丸のみの原因になります
- 上顎に食べ物をすりつけてしまうと、舌が未発達のため吐き出すか丸のみするしかありません
- 口にまだ食べ物が残っているのに、ママが急かしてしまうと丸のみの原因になります
私も食欲をコントロールができないのは、まだ満腹中枢が未発達なのでしょうか?未発達ではなく、壊れかけているのでしょうか。
離乳食を食べ過ぎの予防法
結局食べ過ぎて辛い思いをしてしまうのは赤ちゃんです。なのであなたが気をつけてあげるためにも予防法をしっかりと知っておくといいですね。
<野菜や汁物でカサ増しする>
汁物や野菜でカサ増しすると、カロリーを抑えることができます。大人がする工夫と同じですね。
<離乳食を食べさせる順番>
汁物から食べることで満腹感を得られるます。汁物から野菜、その後にご飯とお肉や魚を順番にすると食べる量が減ったりすることができます。
<離乳食の硬さを変える>
離乳食が柔らかすぎると丸のみの原因になることは説明しました。
なので月齢に合わせ、離乳食を少し硬めにすると噛まないと飲み込めないので一口にかかる時間が長くなり満腹感が得られやすくなります。
<離乳食の大きさを変える>
離乳食の大きさを少し小さくすると、食べ終わるために何口も食べなければいけません。その為に満腹になりやすくなります。
小さくしすぎると噛まずに飲み込む可能性があるので、その点は赤ちゃんの月齢や口の大きさに合わせましょう。
<時間をかけてゆっくりと食べさせる>
離乳食が口に入っているのに、次々にあげてしまうと食べ終わるまでの時間が短くなり満腹感が得られにくくなります。
口に入れるスピードをゆっくりするとよく噛むようになることもあります。
赤ちゃんの成長には個人差があり、月齢が同じだからといって同じ成長をするわけではありません。
あくまでも参考にし、それぞれの赤ちゃんのあった食べ方で工夫してください。
食べ過ぎていると感じるのに体重が増えない
こんなに食べていいの?本当に足りないの?と思うくらい食べ過ぎていると心配になることがありますよね。
しかし食べ過ぎのサインは出ていないけど、いいのかなと思うこともあると思います。
食べているのに体重が増えない時に考えられることには何があるでしょう。
<活動量が増えた>
成長とともに活動量が増えると、消費カロリーも増えます。活発な子ほど体重が増えないことがあります。
<実は思っているほど食べていない>
あなたとしてはよく食べると思っているかもしれませんが、実は量が少ない場合もあります。
<体質>
もって生まれた体質で、体重が増えないこともあります。
成長曲線を参考にそれから逸脱するようであれば、かかりつけの医師に相談することをお勧めします。
私にも体重が増えない体質が欲しかったです。赤ちゃんと大人同様、活動量と体重変化の考え方は同じですね。
まとめ

- 発達曲線をひとつの目安として離乳食が足りている、足りないの判断ができる
- 離乳食後の泣いているサインは足りない場合もあるが違うサインのことも多い
- 離乳食の目安量は月齢に合わせて量を調整する
- 離乳食が足りないと心配でも母乳やミルクと併用することで栄養を補うことができる
- 離乳食の食べ過ぎの原因は満腹中枢の未発達や離乳食の形態が関係している
離乳食についての心配なことを少しでも解決できましたか?赤ちゃんが発するサインから、いろんなことを考えくみとっていく場面はこれからもでてきます。
離乳食は赤ちゃんの成長を感じることのできる一つです。母乳やミルクからこの先何十年と食事をするための練習の期間です。
その期間をあまり神経質に頑張り過ぎず、安心し楽しんで向き合えるといいですね。
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