最近は街中やドラッグストアでもpcr検査を手軽に受けられる・検査キットを買えるようになってきましたね。
時間はないけれど、コロナウイルスの感染が不安なあなたも、pcr検査を受けられる機会が増えてきています。
奈良県では、2020年4月の段階でドライブスルーpcr検査を開始して、pcr検査にかかる時間をカットする取り組みを行っているんですよ。
今回は早いうちから先手で対策を進めている奈良県を例に、pcr検査を含むコロナウイルスへの医療的な対応について調べてみました。
奈良県に住んでいるいあなたが参考になる自治体の取り組み、医療機関との連携をご紹介します!
目次
奈良を例にpcr検査の所要時間を確認してみた!!

pcr検査という言葉を日常的に聞くようになりしばらく経ちましたが、あなたはpcr検査が何か、答えられますか?
もちろんそれであっています。しかし、なぜ時間がかかると言われているのか、検査を実施しているところと実施していないところがあるのでしょう。
実はpcr検査の方法に、疑問の答えがありました。
なんとなく「知った気でいる」あなたもこれを機にpcr検査がどのような検査なのか、そしてどれくらい時間がかかるものなのかを確認していきましょう!!
pcr検査とは
ずばり、pcr検査は「特定の生物に対して、生物固有の遺伝子を機械で増幅させることで、特定の生物が存在するかどうかを調べる検査」です。
新型コロナウイルスの出現で毎日のように目にする言葉となったpcr検査ですが、実は検査方法の1つとして以前からもよく使用されている方法でした。

ヒトの細胞やウイルスを含む生物は、DNAやRNAという物質(遺伝子)で構成されています。
遺伝子の中には4種類の塩基と呼ばれる成分が規則正しく並んでいて、塩基の並び方は生物ごとに異なります。
そのため、塩基の並び方を調べることで、生物の種類や、病気を調べることができるんです。
PCR法は、生物固有の遺伝子、塩基の並び方(塩基配列)を増幅させることで、目的とする生物が「存在しているかどうか」を調べることができます。
最初は機械では検出できないほど微量であったものも、温度の変化でDNAを増やしていくことによって、判定できる量にまで増幅させることができるんですよ。

このような方法で実施されるpcr検査ですが、デメリットもいくつか指摘されています。
ニュースなどでもよく取り上げられますが、どんな検査にも絶対はあり得ません。もちろん科学的な根拠がある検査に間違いはないですが、過信は厳禁です。
pcr検査を受けた後はどれくらいで結果が出るのか
pcr検査がどのような方法で行われているのかが分かりましたね。
pcr検査のデメリットで指摘した通り、検査を実施するために専用の装置が必要なので、ほとんどの医療機関は検査自体を外注して委託しています。
けれど、あなたがもしpcr検査を受けたとして、結果が出るまでにものすごく時間がかかったとしたら、どう思いますか?

pcr検査は医療機関など検査を行う場所と、実際の判定を行う場所が異なり、判定作業にも2〜4時間かかるとされています。
そのため、「最短で1日、長いと3日」と考えておくとよいでしょう。
ちなみに奈良の場合もpcr検査を受けた人向けの資料に「検査結果を待つ1〜2日の間にできること」という記載があります。
やはり検査結果が出るまでには1日以上時間がかかり、即日結果を見ることは難しいという心構えが大切ですね。
コロナかも?!自覚症状がある場合は発熱外来へ
ここまで検査について確認してきましたね。では実際、医療機関でpcr検査を実施する場合にはどのように行われているのでしょうか。
奈良市では、2020年9月28日より、「発熱外来」が設置され、発熱した患者など、コロナ感染が疑われる患者を診察、検査するためのルールが新たに定められました。
奈良市 発熱外来の概要
- 院内感染による医療崩壊を防ぐため、感染が疑われる患者の診察や検査を目的に、医療機関の建物と離れたところに建設するプレハブ型感染症外来ユニットを採用。
- 【5.6メートル×2.4メートル】のモジュールを4つ連結するプレハブ平屋建て。
(建築面積 :【68.93平方メートル】、軒高 :【3.2メートル】程度)- 患者との会話は、受付も診察も基本的にインターホンを経由して行う。
- 医師はアクリルガラスを通して患者の状態を確認し診察するなど、接触を出来る限り無くし、医療従事者の感染リスクを低減する。
引用 奈良市ホームページ「予約制の発熱外来を開設します」より
概要を見るだけでも、かなり厳重に、慎重に検査が行われることがわかりますね。
発熱外来を受診するには、発熱外来に指定されたそれぞれの病院へ直接予約を入れるか、後から紹介する保健所への相談、判断の後に予約を入れなければいけません。
また、発熱外来の診察時間はその他症状の患者を診察しない、完全に診察時間を分けている医療機関もあります。
自分の住んでいる自治体の発熱外来はどのように受診できるのか、ぜひ一度確認してみてくださいね。
奈良市の場合は、後から紹介する保健所の判断を仰がずに、発熱外来の医療機関が患者の症状からpcr検査を行う権限を持っています。
ちなみに、こうした自覚症状やコロナ疑いのある患者に対して行われるpcr検査は、健康保険が適用され、無料で実施されます。
恥ずかしながら、私は発熱外来という名前があることも知りませんでした。
疑いのある患者が医療従事者を含め他人に感染させるリスクをできるだけ下げる検査環境が整備されているのは、誰にとっても安心ですね。
奈良で行われているドライブスルー検査
最後にご紹介する奈良のpcr検査への取り組みが、ドライブスルー検査です。
これはその名の通り、pcr検査を車に乗った状態で受けられるというもの。
4月に鼻ぬぐいの方式でスタートしましたが、9月に発熱外来についての取り決めが発表された際に、合わせて唾液採取の方法に変更されました。
実際に検査を行うタイミングまでは車の中で、窓を閉めて待機でき、従来の対面検査よりも更に被検者、医療従事者の感染リスクが低い方法として注目されています。
これらのドライブスルー検査を受ける場合も、発熱やコロナの疑いがある、あるいは保健所の指示が必要です。

こうしたドライブスルー検査ももちろん、自治体によって実施されているところがあるので、ぜひあなたの住む自治体でも調べてみてくださいね。
保健所への相談方法とpcr検査結果待ち時間の過ごし方!

ここまでpcr検査の概要や実際の検査について紹介してきました。
とはいえ、いくら自分に感染の心配があったとしても、いきなり医療機関でpcr検査を受けようという人は中々いないはず。
いきなり医療機関受診によって本当に検査が必要な人に検査ができない、もしくは検査をする医療従事者の負担が増えてしまうことも心配ですよね。
こうした状況で最初に頼るべきは保健所です。まずは心配な内容を相談して、その後どのように行動すればいいのかを考えましょう。
さらに、あなたがもしpcr検査を受けた時には、検査結果が出る1〜2日の間に備えておくべきことがあります。こちらも確認しておきましょう。
一般的な相談は保健所か自治体の窓口へ
まず第一に、よっぽど自覚症状がない限りは、いきなり医療機関に電話をするのはやめましょう。
医療機関は、今この時間も、目の前の患者さんに向かって診療をしています。診察予約などに関係のない問い合わせや相談は控えるようにするのがベターです。
新型コロナウイルスに関して、不安なことがあれば、まずは各自治体が用意している相談窓口や、最寄りの保健所に相談してみましょう。
ちなみに奈良の場合は、県庁と各管轄保健所、2つの問い合わせ先が県内にあります。
またそれとは別に、厚生労働省が運営する「新型コロナウイルス感染症に関連する窓口」があります。
- 奈良県内保健所・県庁連絡先
相談窓口 | 電話/FAX番号 | 対応曜日 | 対応時間 | 管轄市町村 |
奈良県庁 |
(電話番号)0742-27-8561 /(FAX番号)0742-27-8565 |
平日・土日祝 |
8時30分~17時15分 |
県内全域 |
奈良市保健所 |
(電話番号)0742-95-5888 / (FAX番号)0742-34-2486 |
平日 |
8時30分~17時15分 |
奈良市 |
(電話番号)0742-95-5888 /(FAX番号)0742-34-2321 |
土・日・祝 | 10時00分~16時00分 | ||
県郡山保健所 |
(電話番号)0743-51-0194 / (FAX番号)0743-52-6095 |
平日 | 8時30分~17時15分 | 大和郡山市、天理市、生駒市、山添村、平群町、三郷町、斑鳩町、安堵町 |
県中和保健所 |
(電話番号)0744-48-3037 / (FAX番号)0744-47-2315 |
平日 | 8時30分~17時15分 | 大和高田市、橿原市、桜井市、御所市、香芝市、葛城市、宇陀市、川西町、三宅町、田原本町、曽爾村、御杖村、高取町、明日香村、上牧町、王寺町、広陵町、河合町 |
県吉野保健所 |
(電話番号)0747-52-0551 /(FAX番号)0747-52-7259 |
平日 | 8時30分~17時15分 | 吉野町、大淀町、下市町、黒滝村、天川村、下北山村、上北山村、川上村、東吉野村 |
県内吉野保健所 |
(電話番号)0747-22-3051 /(FAX番号)0747-25-3623 |
平日 | 8時30分~17時15分 | 五條市、野迫川村、十津川村 |
- 厚生労働省相談窓口
電話/FAX番号 | 対応曜日 | 対応言語 | 対応時間 |
(電話番号)0120-565653 / (FAX番号)03-3595-2756 | 全日 | 日本語・英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語 | 9時00分~21時00分 |
タイ語 | 9時00分~18時00分 | ||
ベトナム語 | 10時00分~19時00分 |
個人的には、身近な保健所や自治体窓口の方が、その後の医療機関との連携がスムーズなので、こちらに相談する方が良さそうだと思いました。
pcr検査を受けて結果を待つ時間にできること
あなたがpcr検査を受けたとします。紹介している通り、結果が出るまでには「早くて1日、検査が混み合っている場合最大3日程度」判定までに時間がありますね。
検査後は、保健所から次の指示があるまで、外出は控えることが大切です。
大丈夫と思っていても、陽性であれば、結果を待つ間、他の誰かにウイルスを感染させてしまう可能性があるからです。
外には出られませんが、家の中で、次のステップに備えて準備をしておきましょう。
- 保健所からの聞き取り調査に備える
いつから、どのような症状があったか / 症状が出た日の 2 日前から、マスクをせず 15 分以上会話、もしくは会食をしたことがあったか / 症状が出た日の 2 週間前から発症日までに、会食をしたことや換気の悪い場所で過ごしたこと、症状のある人と接したことがあったか / 緊急連絡先 - 病院や宿泊施設での療養に備える
2 週間程度家に戻れないという想定で現金、保険証、くすり、おくすり手帳、日用品を用意する
もちろん、「準備したけど必要なかったな」となるのが1番安心ですが、万が一の時を考えて行動することも同じくらい大切です。
ちなみに、奈良で陽性と判定された場合は、病院、宿泊施設での療養となり、陰性だった場合も症状が続く場合には外出を控える必要があります。
日頃から、pcr検査を受けることになったら、と考えて日用品など生活必需品は少し多めに家に置いておく方が安心ですね。
pcr検査の時間は唾液と鼻ぬぐいで違う?

コロナの疑いがある人にとっては、どんな方法で検査をしても陰性か陽性かの結界が知りたいと思うでしょう。
しかし、もしあなたがコロナの疑いではなく、仕事や旅行などのためにpcr検査を検討しているなら、出来るだけ痛い方法は避けたいですよね。
私は、耳鼻科の診察で毎回鼻を綿棒でえぐられるのも本当に嫌いだし、インフルエンザの検査も綿棒で鼻をえぐるのですごく嫌です(笑)
ということで、最後はpcr検査が行われるときに主流となっている唾液採取方法と、鼻ぬぐい方法についてご紹介します。
それぞれの方法で検査結果が出るまでに必要な時間が変わるのか、また自費で検査を行なう場合についても確認していきます♪
鼻咽頭検査
鼻咽頭(びいんとう)検査は、一般的に「鼻ぬぐい方式」などとも呼ばれます。
国立感染症研究所は当初、鼻咽頭ぬぐい液(スワブ)や喀痰(かくたん、たんを吐くこと)を検体とする、と定めていたため、どこの医療機関でもこちらの方法が採用されていました。
この検査方法では、鼻咽頭(鼻の奥)まで検査キットを入れて検体を採取するため、人によっては強い痛み、または咳き込んでしまう場合があります。
そのため、検査を行なう医療従事者も防護服を着用するなど飛沫感染リスクに対応する必要があります。
しかし、唾液採取の場合は検査に一定の条件があるものの、鼻咽頭検査はそうした制約がありません。
鼻ぬぐい、聞いているだけで痛そうなのがどうしても嫌だなあと思ってしまいます。
そんなあなたも安心なのが、続いての唾液採取検査です。
唾液採取検査
鼻ぬぐい採取において、医療従事者の感染リスクや防護服の不足、検査を行える人員の確保が難しいと指摘された結果、検討と承認が行われたのが唾液採取です。
その名前の通り、検査の際には患者の唾液を密封できるカップに入れて提出します。
検査を行う人員が必要ないこの方法は、鼻ぬぐい方式のデメリットをカバーしていると言えます。
しかし、精度を維持するために検査前1時間はうがいや歯磨き、飲食を避ける必要があります。
また、唾液採取で鼻ぬぐい方式と同じ検査精度であるのは「発症後9日以内」とされているので、唾液検査を希望しても受けられないことがあります。
気になる検査の判定にかかる時間ですが、鼻咽頭検査も、唾液検査も、どちらが早いということはなく、結果が分かるまでには1~2日、長くて3日程度かかります。 ここまでは、pcr検査を受ける前提として、コロナ感染の疑いがあること、を前提としてきました。 コロナ感染の疑いとは、発熱などの症状がある、保健所に濃厚接触者と認定された、などがあります。 こうした人たちは、周りにコロナウイルスをうつしてしまうことがありますし、本人のためにも、国が全額を負担してpcr検査を受けることができます。 一方で、無症状ではあるが、感染が不安、もしくは、仕事の関係で感染していないことを証明したい、といったニーズも一定数ありますね。 こうした「無症状だが何らかの理由で検査を受けたい人」のために一部の医療機関や民間機関で行われているのが自費検査です。 検査費用は場所によって様々です。海外渡航などでも必要な陰性証明を取得するための検査については数万円、検査を受けるだけであれば数千円から可能です。 私の友人も、接客業をしているため、定期的に感染が不安になって自費でpcr検査を受けていると言っていました。 しかし、pcr検査の陰性結果が出たとしても、外出をする限り感染リスクは0でありませんし、先に紹介した通り、そもそもpcr検査の結果が100%とは限りません。 基本的な予防を大切に、無理のない範囲で活用することが大切ですね。 pcr検査を中心に、検査の概要や時間、自治体での対応について、奈良を例にご紹介してきました。 医療機関と行政が、それぞれタッグを組んで対策や対応にあたっていることがわかりましたね。 こうした情報をもとに「もし自分が感染してしまったら」というシュミレーションは大切ですが、万が一のことがあっても冷静に対応していくことが大切です。自費検査
まとめ