契約書での効力発生日の書き方は?締結日の注意点や有効期間も解説!

効力発生日を契約書に入れたいんだけど、書き方が分からない。

契約締結日とは別の日付に効力発生日を設定するということですね。

その場合には、契約書の条文で効力発生日を明確にしておかなければなりません。

効力が発生する日付や期間を、はっきりと契約書の条文に書き入れてください。

効力発生日の書き方について条文の例を挙げていますので、参考にしてください。

契約書を作る時に記入する日付には、重要な役割があります。

契約締結日の注意点や、有効期間の書き方も説明しますので、知っておきましょう。

契約書の書き方をよく知らないまま日付を書き入れると、後でトラブルになることもありますよ。

 

 

契約書での効力発生日の書き方を説明!条文例も!

契約締結日と効力発生日が同じであれば、契約書の中で特に効力発生日を書く必要はありません。

そのため効力発生日と契約締結日は混同されやすいのですが、厳密には区別されます。

そして、契約締結日とは別の日に効力発生日を設定することも可能です。

別の日に設定する場合に、契約書内での効力発生日の書き方が重要となります。

契約書内に条文として、効力が発生する日付や期間を明確に書く必要があるのです。

効力発生日は、契約締結日より過去にすることもできますし、未来にすることもできます。

効力発生日の書き方を条文の例として書いています。日付を書き入れて利用してください。

 

効力発生日を過去に設定する書き方

効力発生日や、契約締結日をいつに設定するかについて、法律上の決まりはありません。

つまり、契約に関わる日付や契約書の内容は、当事者の間で話し合って決めるということです。

そして、効力発生日は、契約締結日よりも過去に設定することが可能です。

契約締結日よりも過去の日付から効力を発生させる契約を、遡及(そきゅう)契約や遡及適用と言います。

遡及契約の場合は、契約書内に効力発生日の日付や、有効期間をはっきりと書く必要があります。

条文の書き方を挙げておきましょう。数字は例として書いていますので、内容に合わせて変えてください。

効力発生日を過去にする場合の条文例
  • 契約締結日にかかわらず、〇年〇月〇日より遡及的に効力を有する
  • 契約締結日にかかわらず、効力発生日は〇年〇月〇日とする
  • 契約締結日にかかわらず、有効期間は〇年〇月〇日より1年間とする
  • 本契約は、〇年〇月〇日に遡って適用する
  • 本契約は、〇年〇月〇日以降に締結された契約に適用するものとする

過去のある時点に遡(さかのぼ)って契約を有効にするためには、確実な日付を記しておく必要があるということですね。

では、効力発生日を過去に設定したいのはどんな場合があるでしょうか。

契約の基本的な合意に基づいて両社の取引は進んでいるが、契約書の細かい内容の取り決めに時間がかかり、契約書の作成が遅れてしまった場合

契約書なしで取引しても法律上は問題ないので、初めは口約束の場合もあります。

口頭だけで取引を始めたが、後から契約書を作成することになった場合

こういう場合には、特定の過去の日付から効力を発生させることで、契約締結日以前の取引にも契約を有効にすることができます

契約締結日に関わらず、過去にも効力発生日を設定できるので、色々な状況に対応できます。

 

効力発生日を未来に設定する書き方

効力発生日は、過去だけでなく未来の日付に設定することもできます。

効力発生日を未来に設定する場合も、契約書に効力が発生する日付や期間を条文として書きます。

効力発生日を未来にする場合の条文例
  • 効力発生日は〇年〇月〇日とする
  • 本契約は、〇年〇月〇日から適用とする
  • 本契約の有効期限は、〇年〇月〇日から1年間とする
  • この契約は〇年〇月〇日から1年間有効とする

効力発生日を未来にする場合、契約内容の効力が発生するのは効力発生日を迎えてからとなります。

契約締結日から効力発生日までの間は、法律上契約書の効力はありません。

未来に効力発生日を設定するのは次のような場合です。

来月から始まるプロジェクトについて、あらかじめ秘密保持契約を締結する場合

取引が始まる前に契約を結んでおくことも多いですよね。

効力発生日を未来に設定することは、よくあるのではないでしょうか。

来月から始まる業務委託契約などを結ぶ場合

効力発生日を過去や未来の日付に設定したい場合には、取引先と話し合い、合意のうえで決定しましょう。

日付の年表記は西暦か和暦のどちらにするか決まりがあるかな?

契約書内の年表記については、西暦と和暦どちらを使っても問題ありません。

ただし、同じ契約書内で、西暦と和暦を混在させるのは避け、どちらかに統一して書きましょう。

 

 

契約書の効力発生日と締結日に関する注意点!

契約書に署名や押印をして実際に契約を締結した日が契約締結日となります。

そして、特に定めない場合は、効力発生日は契約締結日と同じ日になるのでしたね。

契約締結日と効力発生日に関する内容について、問題点と注意しておきたい点があります。注意点は3つ。

契約締結日に関する注意点
  1. 契約締結日は当事者間で話し合って決める
  2. 実際より過去の日付を契約締結日にしない
  3. 契約書の日付を空欄にしない

 

契約締結日の問題点

あなたの会社と取引先とで契約書を交わす時に、両方が同じ場所で同時に署名することがあります。

この場合は、契約書に署名した日が同じになるので、問題にはなりません。

しかし契約書を郵送でやり取りする場合は、当事者間で契約書の記入日が少しずれてしまいます。

この場合の契約締結日をいつにするかが問題です。

しかし、日付の入れ方については法律上定められていないので、話し合いで決めることができます。

そこで、次に契約締結日の決め方について考えていきましょう。

 

契約締結日の決め方

契約に関わる当事者両方の署名と押印がそろって初めて契約は成立します。

あなたの会社で契約書に署名と押印をした後、取引先に契約書を2部送って署名と押印をしてもらい、そのうち1部を返送してもらうという場合

「あなたの会社が契約書に署名と押印をした日付」と「取引先が契約書に署名と押印をした日付」には、ずれが生じますね。

そういう場合でも日付を同じにして、契約締結日を決めます。考えられる方法が5つあります。

  • 効力発生日に合わせる
  • 契約する当事者の中で、最初に契約書に署名した日にする
  • 契約する当事者の中で、最後に契約書に署名した日にする
  • 当事者間で契約内容に合意した日にする
  • 双方の社内承認が完了した日にする

当事者間で契約締結日をいつにするのか、この5つの中から契約の交渉中に決めておきましょう。

決めておくことで、署名と押印をする日付のずれをなくすことができます。

それに実際に日付を記入する時、悩まなくて済みますね。

ただし、この中の「効力発生日に合わせる」方法については、気を付けてほしいことがあります。次に説明しましょう。

 

実際より過去の日付を契約締結日にしない

先ほど実際に契約を締結する日より、効力発生日を過去にできるという説明をしました。そこで、こう考えることもできます。

締結日も効力発生日と同じ過去の日付にすればいいんじゃないの?

実際に契約を締結した日付よりも、過去の日付を契約締結日として、契約書に記入することをバックデートといいます。

1日や2日の違いなら問題ありませんが、何日も前へのバックデートはおすすめできません。

本当の契約締結日と違う日付を書くと、事実とは異なるので契約書の内容が嘘であることになります。

企業のコンプライアンスという観点から大きな問題となるのです。

両社が同意していても?

はい。本来の契約日と書類上の契約日の間にトラブルがあった場合、責任の所在があいまいになります。

さらに、契約書自体の信用性がなくなってしまいます。バックデートはやめましょう。

過去に遡りたいのであれば、正しい契約締結日を書き、条文の中で効力発生日を過去に設定するようにしてください。

遡及契約なら、コンプライアンス上の問題がない契約になります。

 
 

契約書の日付を空欄にしない

意外な気がするのですが、日付が入っていない契約書も割と多く見られるようです。

郵送で契約書が送られて来た時に、勝手に日付を書いていいか、また日付をいつにしたらいいか分からず、空欄にしたままにする可能性があります。

私も提出する書類の日付欄を書くのをためらったことが何度もあります。

記入した日付を書くのか、郵便局に出す日付や持参する日付を書くのかでよく悩みます。

特に問題のない書類であれば、いいのですが、契約書となると気を付けなければなりません。

空欄のままでは、契約の相手や第三者が勝手に日付を書くこともでき、トラブルの元になるかもしれないのです。

同じ理由で契約締結日を後から書くという方法も問題となります。

他にも、例えば契約書の中に次のような条文が入っていたとします。

本契約の有効期間は、契約締結日から1年間とする

この場合、契約締結日が空欄になっていると、効力発生日もいつなのか分からなくなってしまいます。

すると、何かトラブルが起きた場合に、契約が有効なのかどうか確認できません。

そして、あなたの会社に不利益が生じる可能性があるのです。

郵送する場合も、あらかじめ契約締結日を話し合って決めておき、その日付を両方に記入してから送るという方法が一番良いと考えられます。

取引先にも、「日付を記入してから送る」ことを連絡しておけば、問題ないでしょう。

逆に、取引先から先に署名、押印した契約書が送られてくる場合、すでに日付の記入があればそのまま署名、押印して1部を返送します。

日付が記入されていない契約書が送られてきた時は、あなたの会社で署名、押印した日付を入れて返送すれば問題ありません。

この場合も取引先と契約締結日や効力発生日を確認して記入してください。

空欄のままにしないことが大切なんだ。

契約書は契約の成立と、その内容を証明する重要な証拠になります。日付についても十分注意を払いましょう。

 

 

契約書の効力が有効な期間も明確に!書き方を紹介!

これまで、契約の締結日や効力発生日を中心に説明してきました。

今度は、効力の発生した契約の有効期間について、条文での書き方をお伝えしましょう。

契約の効力発生後、有効期間はいつまでにするか、あらかじめ当事者同士で取り決めて確認しておくことが大切です。

 

有効期間も明確にしておく

法律上は契約書で有効期間の書き方に決まりはありません。

しかし、契約では、効力発生日から法的な義務と権利が関わってきます。

そして契約が続く限り、あなたの会社も取引先も契約に拘束されます。

このため有効期間がいつからいつまでなのかを契約書にはっきりと記しておくことが望ましいのです。

有効期間の条文例
  • 本契約は、〇年〇月〇日から△年△月△日まで有効とする
  • 本契約は、〇年〇月〇日から1年間有効とする

有効期間の書き方は、この2つです。日付や期間をはっきりさせておきましょう。

当事者同士で有効期間について明確に決めておくことで、トラブルが起きた場合の法的証拠となります。

ただし、取引と同時に契約も終了するような、1回きりの売買などでは、有効期間を決める必要はありません。

それに対し、社員の雇用、機器のリース、事務所の賃貸借など継続的な取引である場合は、有効期間の設定は必須です。

また内容や期間に、あいまいな表現が残らないような書き方にすることも大切です。

 

契約期間の自動更新も可能

契約書で決めた有効期間が終了した場合、期間を延長するためには、再び新しく契約書を交わすことが基本です。

でも、取引先との契約は長期に渡ることも多いですよね。

その場合は、契約の有効期間を自動的に更新する方法もあります。

これは、契約の有効期間終了時に、当事者の間で異論がなければ、契約の有効期間が自動的に一定期間延長されるという方法です。

自動更新の契約書では、次のような内容が書かれています。数字は例として書いてあります。

自動更新の契約書内容例
本契約は、契約締結日から2年間有効とする。本契約において契約の更新を希望しない場合、契約期間満了の1か月前までにいずれかの当事者から相手方に対して反対の意思を書面で通知されない限り、本契約は同一条件でさらに2年間更新され、以後も同様とする。

今後も更新をするつもりでいるなら、自動更新はとても便利な延長方法ですよね。

有効期限が来るたびに、新しく契約書を作るのは手間もかかり、効率が悪いです。

自動更新にすることによって、契約書を作る手間を省くことができます。

契約を更新したくない場合は、もちろん期日までに申し出なければなりません。

このような契約終了時期やその手続き方法、更新などは、契約書を作成する時にしっかりと話し合い、決めておくことが大切です。

もちろん、契約書には条文としてはっきり記しておきましょう。

トラブルの元になるような契約書は、避けたいですね。

 

 

まとめ

  • 効力発生日は、日付や期間をはっきりと契約書の条文に書く
  • 効力発生日は、契約締結日より過去に設定する書き方と、未来に設定する書き方がある
  • 契約締結日は、当事者間の話し合いで決定する
  • 契約締結日に関する注意点は2つ、実際より過去の日付に設定しない、日付を空欄にしない
  • 契約の有効期間がいつからいつまでか、はっきりと契約書の条文に書く
  • 契約期間の自動更新をすることもできる

契約書の効力発生日や契約締結日について説明してきました。

後からトラブルにならないようにするために、契約書の書き方や日付には気をつけてほしいです。

あなたの会社と取引先とでしっかりと話し合って契約書を作成し、良い関係を続けていってください。

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