家庭菜園ではあまり聞き慣れないローリエ。料理の時にしか使わないし…なんだか大きくて育てにくそう。なんて思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、その考えは大間違い!ローリエは料理以外にも活躍し、様々な効果が期待できる植物なのです。
そんなローリエを料理だけなんて思っているのは勿体ない。勿体なさすぎます!!
ローリエが1つあるだけで料理だけでなく生活もガラッと変わることでしょう♪
そして意外に思う方もいるかもしれませんがローリエは初心者の方でも育てやすい植物なのです。
これを読んだらきっと、今までのローリエに対して思っていたイメージが覆るはず。
ここからは、そんな便利で万能なローリエの魅力について詳しくご紹介いたします。
目次
家庭菜園におすすめのローリエは通年収穫が可能!

料理の香り付け等に利用するローリエ。ご家庭でも使っているという方はいるのではないでしょうか。
我が家でもカレー等の料理を作る際はお世話になっています。
ローリエを使うとより一層風味が豊かになりますよね。
煮込んでいる間にホワーンと香るあの匂いがもうたまりません♪
そしてローリエを使う事でオシャレな料理を作っているような気分になれるので私は好きです(笑)

そう思っているあなた!ローリエは通年収穫ができるって知っていますか?ご家庭で育てれば好きな時に好きな分だけ使う事ができるのです。
自分が育てたローリエを料理で使えるなんて…考えただけでテンションが上がります♪

いえいえ、家庭菜園が初心者の方にこそおすすめなのです!ローリエは通年収穫ができるだけでなく、初心者の方にも育てやすい植物なんですよ。
料理以外でも使用できるローリエはまさに万能植物!どうですか?あなたもローリエが気になってきたのではないでしょうか?
そんな便利で万能なローリエの魅力についてご紹介いたします。
通年収穫可能な理由は?常緑樹って何?
ローリエはクスノキ科でゲッケイジュ属。『ローリエが通年収穫可能な理由は「常緑樹」だからなのです。』



そう言われるとローリエは葉が枯れているイメージはなく、常に青々としている気がします。
通年収穫ができる理由はローリエが常緑樹だからなのですね!私も勉強になりました。

なんと!それは嬉しい情報です。庭の落ち葉掃除って結構大変…毎日綺麗に掃除しても次の日にはまた落ち葉が。
その繰り返しにヘトヘトという方もいるのではないでしょうか。
常緑樹であるローリエならば、そんな落ち葉掃除も不要!毎日の掃除が省けるのは本当に助かります。
通年収穫が可能な事に加え、落ち葉も少ないとは素晴らしい植物ですね♪
家庭菜園初心者にもローリエはおすすめ!

通年収穫が可能。料理にも利用できる。常緑樹で葉が落ちにくい。なんだか聞けば聞くほど魅力がたっぷりなローリエさん。
こんなにメリットだらけの植物だったとは本当に驚きの連発です。
そんなローリエは家庭菜園初心者にもおすすめ!初心者にもおすすめだったとは…今までローリエの魅力を知らなかったのか自分が憎いです(笑)
さて、ローリエが初心者にもおすすめの理由は何でしょう。順番にご紹介いたします。
水やりは最初だけ
ローリエは乾燥に強い植物なので、水やりはあまり必要ありません。
乾燥したら水を与える程度で大丈夫です。但し、根付くまでは水やりが必要なので、最初はしっかりあげましょう。
剪定次第で丈や形を自分にデザインできる
ローリエは放置すれば10m以上に育つ事もありますが、この剪定を行う事で成長の調整がきます。
この剪定により自分好みの丈やデザインにできるとは驚きです。
伸びている枝の付け根を剪定バサミを使用して切る事で高さを調整し、不要な枝を切ってすっきりさせてあげましょう。
剪定時期は特に気にする事はありませんが、極端な寒さには弱いため気になる方は春や秋の方が安全かもしれません。
自分好みにデザインできるだけでなく、剪定を行う事で風通しが良くなり、害虫予防にもなるのです。
ローリエを植えてみよう
初心者にもおすすめという事もわかった所で、次にローリエの育て方や注意点についてご紹介いたします。
ローリエの原産は地中海沿岸。日本でも育てやすいので、庭木はもちろん公園等でも見たことがある方もいるかもしれません。
ローリエの植え方
ローリエの苗は春と秋に出回る事が多いため、この春と秋の時期に植えるのがおすすめ。
鉢植えでも地植えでも育ちますが、ローリエは移植を嫌うので気を付けて下さい。
移植する際は根をいじりすぎる、傷つける等ないように注意が必要です。
日陰でも育ちますが、日当たりのよい場所を好みますので場所を選んで植えましょう。
暑さには強いですが、極端に寒い場所は苦手。-5度以下になる地域は気をつけて下さい。
肥料
肥料をあげる際は地植えと鉢植えで少し違うので注意が必要です。
地植えの場合は冬に行う事がおすすめ。根元から少し離れた場所に穴を掘り、有機質肥料等を埋めておきましょう。
鉢植えの場合は春がおすすめで、根元に化成肥料等を与えます。
肥料の与えすぎも良くないので気を付けましょう!
ローリエは肥料がなくても成長しやすい植物という記事もあったので、絶対必要ということでもなさそうですが…与えた方が元気に育ってくれるかもしれませんね。
肥料をあげない場合、根腐れしないよう水はけの良い土を使ってあげれば肥料の心配はいらないとのことです。
丈夫な木なのであまり土も選びませんが、もし元気がなくなってしまった場合は有機質の土に変えてみた方がいいかもしれません。
収穫

青々と茂ったら収穫してみましょう!ローリエは通年収穫が可能なので、欲張らず使用する分だけ収穫して下さいね。
収穫をする際は剪定と一緒に行う事がポイントです。
収穫する度に伸びすぎていると感じた所を剪定していけば、大きくなりすぎる事はありません。
また、香辛料に使用する際は新しい葉ではなく、半年から1年前以上の葉を選びましょう。
害虫や病気
ローリエを育てる上で気を付けるべき害虫は「ガイガラ虫」
日当たりや風通しが悪いと寄ってくるので注意して下さい。
ガイガラ虫は甘い排泄物を付けるので様々な虫や菌が寄ってきてしまいます。
ガイガラ虫が付いていたらその部分を枝やブラシで擦りましょう。甘い排泄物に誘われて蟻が寄ってきてしまう可能性があります。
また、放置するとカビが発生して「すす病」という病気になってしまう事も。
専用の農薬もありますが、食用に育てている場合は枝やブラシでこまめに取って手入れをしましょう。
このような被害に遭わない為にもこまめに剪定して風通しを良くして下さいね。
家庭菜園でよく聞く添え木って何?

添え木とは、植物が育っていく中で
- 株を支える
- 伸びたツルを巻き付ける
- 実を支える
等の成長を助ける為に添えた木を言います。添え木は支柱とも言うので、支柱の方がしっくりくる方もいるかもしれません。
ここではこのまま添え木と説明を続けていきますね。

添え木は植物がしっかりと根を張り、真っすぐ育つ手助けをしてくれるのです!
ローリエも育て始めは幹が細くグラグラしてしまう為、添え木をして保護してあげましょう。
真っすぐ育つ手助けをしてくれる他にも、豪雨や暴風による被害も防いでくれる優れもの。
添え木して木々がまっすぐ成長する事で、風通しが良くなり、まんべんなく日光も当たるようになるのです。
成長をサポートしてくれる添え木はとても重要な役わりを果たしてくれます。
根がしっかり張れば添え木は取ってしまって大丈夫です!
ローリエがしっかり育つためにも添え木を行い支えてあげて下さい。
ローリエの添え木方法
- 植えた苗の根元から10㎝から15㎝離した場所に添え木(支柱)を立てる。
- 支柱をしっかり立てたらローリエと支柱をビニールヒモ等で結ぶ。
- 苗が傷つかないように、しっかりと紐で結ぶ。
これで完成です!紐が外れないよう注意して結びましょう。
添え木(支柱)は100円ショップでも販売されているので、気軽に手に入ります。
また、しっかりとした木の枝で代用している方もいるので、ご自宅にある方は代用してもいいかもしれません。
ローリエと月桂樹は同じ!?

ここまで、ローリエについてたっぷりと説明をしてきましたが、まだまだ語り足りません(笑)
実際、香辛料として料理に利用する事はあるけどローリエ自体、詳しくはわからないという方も多いのではないでしょうか。
私も恥ずかしながら、料理に利用するというイメージのみでそれ以外は全くでした。
ちなみに、「月桂樹(げっけいじゅ)」という名前を聞いたことがありますか?
呼び方が違うだけで実は「ローリエ」と「月桂樹」は同じものなのです!
フランス語では「ローリエ」と呼び、和名では「月桂樹」と呼ばれます。そしてスペイン語では「ローレル」とも呼ばれるのだとか。
もしかしたら「ローリエ」よりも「月桂樹」の方がピンとくる方もいるかもしれませんね。
同じものなのに呼び方が異なるとは知りませんでした。ローリエ…やはりただものではありません!!
ローリエは栄光の象徴!
ローリエ(月桂樹)は栄光の象徴とも言われています。
栄光の象徴と聞くと何だか急に神秘的に感じますね。栄光の象徴と言われるローリエ(月桂樹)が意外な所でも活躍している事を知っていましたか?
それはオリンピックやスポーツの大会等です。

オリンピックやスポーツの大会等で勝利した選手が葉でできた冠を付けている姿を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
青々とした艶やかなあの葉、実はローリエ(月桂樹)で作られているのです!
ローリエ(月桂樹)の葉を使用して作られた冠は「月桂冠」という立派な名前が付いています。
勝利した選手たちは栄光の象徴である月桂冠を付けていたのですね。
意味や理由を知るとまた違った視点から見ることができるので面白い♪
ローリエを料理に使う前の準備


とやる気満々になっている方はここで一度ストップ。料理をする前に、ローリエが料理で使用できるよう準備しなければなりません。
何を行うのか…そう、乾燥させるのです。料理に使う際は、乾燥した葉を使用するのが一般的。
販売されているローリエも保存の関係等ありますが乾燥されていますよね。まずは、ここから始めていきましょう。
もちろん、乾燥していないものが使えないという訳ではありません。好みの問題もあります。

乾燥した葉の場合、苦みが少なく香りも強くなります。
一方、乾燥していない葉は灰汁や苦みが出やすいので、苦手に感じる方もいるでしょう。
このような違いがある為、一般的には乾燥した葉を使用しています。
育てたローリエを乾燥させて使用する際は以下の手順で行います。
- ローリエを収穫する
(この時、若い芽ではなく半年から1年以上前の葉を積むことがポイント) - よく洗って水気を取る
(気になる方は沸騰したお湯にさっと入れ、水気を切って下さい) - 風通しの良い所で乾燥させる
(風味が落ちるので直射日光や乾燥させすぎには要注意)
以上で乾燥したローリエの完成です。簡単ですよね♪
気になる方は湯通しとありますが「香りが飛んでしまいそうで心配…」という方は水洗いのみで大丈夫です。
どうしても気になる場合は、香りが飛ばないよう煮るのではなくさっと湯通し程度に行って下さい。
他にも、ローリエの枝ごと切って洗い乾燥させる方法もあります。
大雑把な私はこの枝ごとの方法で作るだろうな…乾燥している間も部屋のインテリアになりそう(笑)
どの方法が良い!という事はありませんのでお好みの方法で行って下さいね。また、乾燥させる際は
- 乾燥させる際、湿気でカビないよう湿度が低めの時期や天気が安定している週を狙う。
- 欲張って大量に作らず香りが飛ばないよう一か月程で使用できる量を作る。
等にも注意が必要です。保存する際は、常温でOKですが、湿気には十分に気をつけましょう。
せっかく作ったのにすぐ使えなくなってしまってはショックですよね。
密閉容器や密閉できるビニールなどに入れて保存をした方が良いかもしれません。
また、紫外線により変色してしまう為、日が当たらないよう注意して保管しましょう。
ローリエを料理に使おう♪

ローリエを料理で使用する際は
- 香り付け
- 臭み消し
等で利用する事が多いのではないでしょうか。
カレーやスープ等の煮込み料理を作る際に使用。
香りづけに使いますが、長時間一緒に煮込まないよう注意して下さい。
カレーでお世話になっているという方は我が家だけでなないはず♪
上にも書いてあるように、ポイントは長く煮込みすぎないこと。
なぜ煮込みすぎは良くないのか…それはえぐみが出てしまうから。
えぐみが出てしまっては、せっかく香りづけに使用したローリエが台無しになってしまいます。
ローリエを上手に活かす為にも入れたまま煮込みすぎないよう注意しましょう!
肉や魚料理の際に使用。
肉や魚の独特な臭みを消すだけでなく、ローリエの香りがより際立ちます。
ローリエにはシオネールという香り成分が多く含まれており、肉や魚の独特な臭みを消してくれる働きがあります。
入れるだけで簡単に臭みが消えるこちらの方法を利用している方も多いのでは?
こんな使用方法もおすすめ
ローリエは葉をそのまま料理に入れる以外にも使い方があるのです。
- 細かく刻む、パウダー状にする
- 一緒に漬け込む
- 他のハーブと併せてスパイス作り
順番に見ていきましょう。
- 細かく刻む、パウダー状にする
細かく刻んだものやパウダー状にしたものを料理に使用する事で、より風味がよくなります。また、ローリエには様々な効果がある為、ローリエを一緒に食べられるこの方法はおすすめです。
- 一緒に漬け込む
マリネやピクルスを作る際にローリエも一緒に付け込むことで香りが良くなります。よりさっぱりとした清涼感を感じることができ、食欲も進むこと間違いなし!
- 他のハーブと併せてスパイス作り
他の香辛料と組み合わせればミックススパイスを作ることも可能です。シナモンやクミン等自分で好きなハーブでオリジナルスパイス作りはいかがですか?
どの方法も簡単にできる上にローリエを効率よく吸収できます。
ローリエには様々な効果があると説明しましたが、実際どのような効果があるのか。詳しくご説明します。
ローリエの成分と効果

ローリエが万能と言われる理由にはその成分と効果にもあります。
ローリエの成分は、臭み消しで紹介した香り成分のシオネール以外にも、
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC
- カルシウム
- 鉄
- マグネシウム
等が含まれているのです。これだけの成分が含まれているので効果も様々!
消化を促進してくれる作用があるので、ちょっと食欲がない…なんて時に使用してみるのも良いでしょう。
肝臓や腎臓、胃腸を活発にしてくれる効果もあり、胃痛や胃もたれ等の症状緩和や体内に溜まった毒素を排出するデトックス効果も!
血液をサラサラにしてくれて、血行を良くする効果もあると言われています。
貧血や冷え性、肌のトラブル改善にも期待できるので気になる方は是非試してみてはいかがでしょう。
また、頭皮の血の巡りが良くなることで抜け毛予防にもなるのだとか!
リウマチや関節痛、生理痛等痛みの緩和にも効果があります。
煎じて飲めばローリエの香りにも癒されるのでおすすめです。
簡単に飲む方法としては、マグカップに乾燥したローリエを1枚入れお湯を注ぐだけ♪
ローリエを折るかハサミで切り込みを入れればエキスがより出やすくなります。
但し、ローリエには月経を促す効果もあるようなので、妊娠中の方は避けた方が良いかもしれません。
また、眠気が出てしまう方もいる為、運転前等は避けて下さい。
このように様々な効果があるローリエは調べれば調べるほどその万能さに魅了されます。そしてこれらの効果は料理以外でも大活躍!
これ以外にもまだ利用方法があるの?と度肝を抜かれた方もいるのではないでしょうか。使用方法はまだありますよ!!
万能なローリエは料理以外にも使える!

ローリエは沢山の成分が含まれている為、料理以外にも使えます。
- 入浴剤として使用
乾燥しているもの、していないものどちらでも大丈夫です。香りも良くお風呂に浮かべることでよりリラックスできそうですね。
そのまま入れても良いのですが、細かく刻んだ方が効果的。
葉が散らかる事があるため、気になる方は袋に入れて浮かべましょう。
保温効果があるので冷え性、疲労回復にも効果があると言われています♪
こちらも妊娠している方は避け、肌が弱い方は荒れてしまう可能性もある為注意して下さい。
- 防虫、防腐効果
乾燥しているローリエを米びつに入れる事で防虫効果が期待できます。5㎏のお米なら2、3枚入れると良いでしょう。毎回お米を使用する際にローリエの状態を確認してみて下さいね。
お米だけでなく、衣類の虫よけにも役立ちます。
ポプリのように布の袋の中に適量なローリエを入れて衣類と共にしまえばOK。匂いがなくなったら取り替えのサイン。
もう、ローリエが素晴らしすぎて、万能さを理解するだけでお腹いっぱいです(笑)
どれも簡単な使用方法なので、ローリエが育った際にはぜひ試してみて下さい。
ご自宅で使うだけでなく、友人やご近所さんへプレゼントしたら喜ばれそうですね。
まとめ

- ローリエは通年収穫ができるので、自分で育てれば好きな時に好きな分だけ使用できる。
- ローリエは常緑樹なので葉が落ちにくい。
- 初心者でも育てやすく、剪定することで自分好みの丈とデザインが楽しめる。
- 剪定を怠ると風通しや日当たりが悪くなり害虫が寄ってきてしまう。
- 添え木を行うと、根がしっかり張れて真っすぐ育つようになる。
- 「ローリエ」と「月桂樹」名前は違うが同じ植物を指している。
- ローリエの葉でできた冠は月桂冠と呼ばれオリンピック等で勝者に与えられる。
- 料理に使う前に葉を乾燥させる。
- ローリエには様々な成分と効果がある。
- 料理以外でも使用できる万能植物。
ローリエは育ちやすく、公園等の広場に生えていることもあります。
私も子供の頃、近所の公園にローリエがありました。
他の樹木とは違う香りで不思議に思い、1枚祖母に持って行って聞いたことを覚えています。(公園の樹木なのにすません)
樹木のイメージが強いですが、剪定することで大きく育ちすぎてしまう心配もなく、自分で形をアレンジできるのも楽しいですよね。
ローリエにこれだけの程活用方法があるという事に驚いた方も多いのではないでしょうか。
家庭菜園で悩んでいるあなた、自宅でローリエを育てるのはいかがですか?