一世一代の晴れ舞台に袴を着用する人が女性、男性共に増えています。
着物とはひと味違った、袴ならではの魅力が人気を呼んでいるようです。
そんな袴ですが、普段着るものではありませんから最低限といっても何が必要なものなの?となってしまいますよね。
レンタルするにしても下着セット?着付けセット?何が違うの?と思いますよね、私も何が違ってどれを借りればよいのか頭を抱えました。
そんなあなたのために袴を着るのに最低限必要なものがこの記事を読めば全てわかります!
もちろん女性・男性どちらの場合でも必要なもの、どちらかでしか使わないものまできちんと説明しています。
この記事を読んで最低限の準備で何も心配せずに、晴れ舞台に袴を着る準備をしましょう!
目次
袴を着るのに必要なものは最低限何を用意すればいい?

袴を着ようとしても何が必要なの?というあなたのために最低限必要なものを用途とともに説明します。
自宅にあるかもしれないものもありますので、きちんと読んで袴を着る準備をしてくださいね。
袴を着る時に最低限必要なものは以下のアイテムです。
・袴
・長襦袢
・半襟
・重ね衿
・袴下帯
・襟芯
・腰紐
・伊達締め
・前板
・肌襦袢
・裾除け
・補正用のタオル
・足袋
・履きもの
<振袖>
袴着スタイルの上半身のメインといえる振袖。袖丈が2尺(約85cm)の小振袖を合わせるのが人気です。
小振袖は成人式などで着る振袖(中振袖)よりも袖が短く、動きやすいので主に袴に合わせて着用されます。
ですがもちろん、中振袖でも構いません。華やかで豪華な中振袖にしか出せない魅力もありますので。
中には、成人式で着た手持ちの中振袖を着用して袴だけレンタルする、という着方もあります。
<袴>
袴着スタイルの下半身のメインといえる袴、振袖とのバランスを考えて選びましょう。
伝統的なデザインの小紋模様や縞模様をあしらったもの、グラデーションになっているものや人気の矢羽根模様のものもあります。
また、モダン袴としてレースをあしらったものや、刺繍が入った洋風のデザインのものもあります。
いずれにしても、袴の色使いでがらりと印象が変わりますので、振袖とのバランスを見て自分にあったデザインを選択するのが良いでしょう。
<長襦袢>
着物(振袖·袴)の下に着用する下着です。 着物の寸法に合わせて長さを選びます。半衿が付いていない場合は、半衿を縫いつけて下さい。
<半襟>
基本は衿の汚れを防ぐためのアイテムです。 長襦袢に縫い付けて使用することがほとんどですが、 半衿が付いているタイプの長襦袢もあります。
振袖を着た時、振袖の内側の襟元から半襟が見えますので、色も多彩で刺繍がされたものや洋風のレースがつけられたものなど多種多様なものが揃えられています。
多くの半襟の中から、あなたが着る袴に合うものをお好みに合わせて選んでみてください。
ですが気をつけて欲しいのは、好みの半衿を着ける場合、長襦袢に自分で縫い付ける必要があります。
ちょっと手間がかかりますが、お洒落には代えられませんので是非とも頑張って縫い付けてください!
<重ね衿>
着物の衿に着けて、重ね着しているように見せるための衿です。
着物と半襟の間に一筋違う色が入りますので、衿元を華やかに彩ってくれます。
ピンで留めるタイプ、直接縫い付けるタイプがあります。
<袴下帯>
袴下帯または半幅帯は袴の下に結んで土台となるものです。
見える部分はほんの少しですが色や柄によって袴姿の印象を変えてくれるので、気に入ったものを選びたいですね。
名前は聞いたことがないかも知れませんが、浴衣を着るときに締める帯と同じものです。
ですので、自分が持っている半幅帯を着用される方もいます。
袴に合わせて、帯の色·柄·デザインを選んでください。
<襟芯>
半衿の芯です。長襦袢に縫い付けた半襟の内側に入れて、襟の形を整える役割を果たします。
襟芯を入れることで襟がしっかりとして、長襦袢の襟に沿って着物の襟がきれいに整います。
<腰紐>
着物を着るとき、形を整えて着くずれしないためと、お端折り(帯の下に出て折り返してある部分で、着物の長さを調節するためのもの)を作るために結ぶ幅のせまい紐のことです。
<伊達締め>
長襦袢の上、あるいは半幅帯の下に締める幅広の紐で、長襦袢の上や着物の上で着付けが緩まないように抑えるために使います。
伊達締めは胴に2回巻きつけ、結んで束ねて、端は巻きつけた中に入れ込みます。
着物の上で締めるときには、帯を結んだときにはみ出して見えないように、帯の幅より細くなるように締めます。
<前板>
帯を締めるときに、胴回りにしわができないように前にはさむ板です。
<コーリンベルト>
前衿の合わせ部分を整え、衿元の乱れを防いでくれるベルトです。主に襟元を合わせて固定する胸紐のように使います。
<肌襦袢>
長襦袢の下の肌に直接着る下着です。着物や襦袢に汗や汚れが付くのを防ぐためと、保湿や補正の目的も兼ねて着用します。
<裾除け>
巻きスカート状の肌着で、肌襦袢と一緒に長襦袢の下に着ます。着物の汚れを防ぎ、歩きやすくするために着用します。
<補正用のタオル>
美しい着物姿に必要な、筒状の体型に補正するために使用します。家庭で使っているようなフェイスタオルを2~3枚ほど用意しておくと安心です。
<足袋>
草履をはく場合は足袋を用意します。 普段草履をはき慣れていないのでしたら、伸縮性のあるストレッチタイプの足袋だと足への負担が軽減されて履きやすくなります。
また、ブーツをはく場合は足袋ではなくストッキングを用意します。
<履物>
草履にするかブーツにするかはあなたのお好み次第です。
草履は古き良き和装という感じがしますし、ブーツは大正ロマンのような雰囲気がでて、どちらにも良い所がありますよ。
私は袴姿にブーツをはく姿に憧れがありますので、着る機会があったなら絶対にブーツにしようと思っています。
袴を着るのに最低限必要なものはこれだけです!きちんと読んで、レンタルするにしても買うにしても注意してくださいね。
袴を着るのに必要なものは女性の場合何が必要?

女性が袴を着る時には上で説明した最低限のものでOKです。ですがよりお洒落にするために小物を追加しちゃいましょう!
女性だけが付けたり、持ったりすることが出来る小物が多いのが特別感を演出してくれます。
基本の着付けに必要なもの
女性が袴を着る時に必要なものは以下のアイテムです。
・袴
・長襦袢
・半襟
・重ね衿
・袴下帯
・襟芯
・腰紐
・伊達締め
・前板
・肌襦袢
・裾除け
・補正用のタオル
・足袋
・履きもの
基本的に最低限必要なものとして説明したものと、ほぼ同じものを用意していただければOKです!
お洒落アイテムとしてあると良いもの
最低限必要なもの以外に、女性だからこそ付けられるアイテムでワンランク上のお洒落感を狙っていきましょう!
<髪飾り>
袴姿をさらに引き立たせてくれる大切なアイテムです。
造花で飾られたコームやピンなどだけでなく、大きめのリボンを結ぶのも可愛らしいですね。
ですが何より袴の色や着物の柄と合わせることが非常に大切です。
ヘアメイクを依頼している場合は、当日着用する袴の柄や色を事前に伝えておくと良いでしょう。
<カバン・巾着>
袴姿には、普段使っているカバンやバッグよりも巾着やレトロなバッグの方が似合います。
ころんとしたフォルムが可愛い巾着は、王道の和柄や刺繍が散りばめられた和風のデザインが豊富です。
レトロモダンな雰囲気が楽しめるがま口バッグも非常に人気があります。
この2つも様々なデザインがありますので、袴に合ったものを選んでください。
もちろんバッグとして必要なものがきちんと入ることも確認しておいてくださいね。
<アクセサリー>
女性だからこそこだわりたいのがアクセサリー。腕などに付けるものは振袖で隠れてしまいますので、私的にはピアスやイヤリングがオススメです。
和柄のものやつまみ細工でできたものなど、特に下に垂れ下がるタイプはゆらゆらと揺れるさまが非常に可愛らしいですよ。
上の写真は私の私物ですが、一番下のピアスは成人式の着物に合わせました。今写真を見ても、ピアスをつけているので顔の周りが華やかに見えます。
袴を着るのに必要なものは男性の場合何が必要?

男性が袴を着る場合に必要なものは、女性と似ているようで少し違います。
男性が袴を着る場合に必要なものの一覧と、それぞれの用途を説明します。
男性が袴を着るために必要なものは以下のアイテムです。
・袴
・羽織
・羽織紐
・帯(角帯)
・肌着
・長襦袢
・腰紐
・補正用のタオル
・足袋
・雪駄
男性が袴を着る場合は第一礼装、略礼装、普段着とランクがあります。
成人式や卒業式で着られるものは略礼装が多いです。第一礼装より自由度が高く個性が出しやすいのが理由でしょう。
ですので必要なものとしては略礼装で揃えることをオススメしています。
<着物>
略礼装の紋付袴では色羽二重を着用して、明るく爽やかに着こなすのが一般的です。
色羽二重の次に格式高いお召という種類の着物でも、紋が付いていれば略礼装として着ることができます。
色羽二重とお召は共に絹糸を使用しており光沢がありますが、色羽二重の方が柔らかい感じがします。
五つ紋の第一礼装とは違い、略礼装の紋付袴では紋を入れる数は3つ、またはより気軽に着るなら1つでOKです。
卒業式などの公式な式典の場でも、壇上に上がるなどの機会が無い限りは1つ紋で大丈夫です。
<袴>
略礼装の紋付袴では無地の袴を合わせるのが一般的な合わせ方です。色は着物や羽織に合わせて好きなものを選んでください。
無地がオーソドックスですが、色がグラデーションになったものや、幾何学的模様などモダンなデザインを選ぶ方も増えています。
<羽織>
羽織も、略礼装の場合は素材、紋の数ともに比較的自由です。ですが紋服ですので一つ紋は必ず入ります。
着物と同じ生地と色を使用した羽織を合わせるのが一般的ですが、最近は羽織のデザインバリエーションが増え、選択肢が広がっています。
<羽織紐>
羽織紐とは、羽織がはだけないように前で合わせるためのふさのついた紐のことです。
白いポンポンがついていたり、華奢な装飾がついていたりとそのデザインは様々です。
実際に紐を解いたり結んだりして使うことはなく、紐の先端につけられた金属のフックを、羽織の前身頃の左右に掛けて着脱します。
<角帯>
着物の衿元を腰ひもでしっかりと固定した後、その紐を隠すため、そしてさらに着物や袴を固定するために帯を使用します。
着物を固定し、袴がずり落ちないようにする目的の他に、外からちらりと1,2cmほど覗く帯は、装飾としての役割も持ちます。
上から袴を着付けるので、角帯そのものが目立つことはありませんがコーディネートのアクセントになります。
<肌着>
皮脂汚れや汗が着物の裏地に付着することを防ぐために着るものです。
<長襦袢>
長襦袢は首元を汚れから守るために着用します。一般的に着物の衿が汚れるのを防ぐために半襟を縫い付けて使います。
<腰紐>
腰紐は長襦袢や着物を着付ける際に使用するやや細めの紐です。
着物だけでなく、長襦袢や肌着の上に補正用のタオルを巻きつけて固定する際にも使用します。
使用する本数は体型などによって変わりますが、最低2本あれば大丈夫ででしょう。
<補正用のタオル>
着物を着るのに理想的な体型は筒状なので、補正するために使います。
着物は凹凸のない身体の方がしっかりと着付けられます。
そのために、身体の凹凸をなくして筒状体型にするためにタオルを使用します。
<足袋>
和装版の靴下です。雪駄の着用時に使用します。
<雪駄>
和装の際の基本的な履物です。草履とも呼びますね。
男性が袴を着る時に必要なものをご紹介しましたが、女性のものと名前は違えど役割はほぼ同じものがいくつかありましたね。
もちろん男性の場合にしか使わないものもありますので、気を付けて用意してください。
まとめ

- 袴を着る時に最低限必要なものは振袖・袴・長襦袢・半襟・重ね衿・袴下帯・襟芯・腰紐・伊達締め・前板・肌襦袢・裾除け・補正用のタオル・足袋・履きもの
- 振袖・袴に合わせて半襟・重ね襟・足袋・履物を選ぼう
- 女性が袴を着る場合には最低限説明したものと小物が必要
- 小物は髪飾り・巾着またはがま口バッグ・アクセサリーでお洒落に飾ろう
- 男性が袴を着る場合に最低限必要なものは着物・袴・羽織・羽織紐・帯(角帯)・肌着・長襦袢・腰紐・補正用のタオル・足袋・雪駄
- 男性だけが必要なものもは羽織・羽織紐・雪駄
この記事を読んだあなたは、もう袴を着ることで悩まなくても大丈夫です!
一世一代の晴れ舞台で着るのですから、自分が満足するものを着たいですよね。
最低限必要なものをあなたの好みに合わせて選んで、袴を着たことを素敵な思い出にしてくださいね!
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