各自治体の豪華な返礼品が実質2,000円でもらえるというお得なふるさと納税。
数年前から人気に火がつき、多数のメディアでも取り上げられていますよね。
しかし、多くの個人事業主の方がこう思ってあきらめているのではないでしょうか。

そもそも個人事業主がふるさと納税をあきらめてしまう理由としては以下のことがあげられると思います。
ふるさと納税サイトの限度額のシミュレーションがサラリーマン用にできている。
しかし、ここで諦めるのは時期尚早です。
ふるさと納税は個人事業主の方や年金受給者の方でも行うことができるんです!
ここでは個人事業主がふるさと納税を行う方法と、その際の注意点を徹底解説していきます。
目次
ふるさと納税の限度額は個人事業主用のシミュレーションで!

先ほどお話したように控除限度額のシミュレーションは、ほとんどのサイトが一般サラリーマン向けに作られています。
では、個人事業主の控除の限度額を調べるにはどうしたらよいのでしょう?
答えはこれです。個人事業主用のシミュレーションで行ってください。
まず、シミュレーションの際は、お手元に以下の書類をご用意ください。
それでは、以下のサイトから個人事業主用のシミュレーションをしてみましょう。

しかし、ここで注意しなくてはならないのが、あくまでシミュレーションは目安でしかないということ。
実際の控除限度額は家族構成によっても異なるのです。
しがって、結果の8割程度を限度額と考えておくのが安全です。
もし、限度額を超えて寄付をした場合は、超えた分の金額は自己負担となりますので、くれぐれも注意してください。
なぜサラリーマン用のシミュレーションではダメなの?

そもそもなぜサラリーマン用のシミュレーションではダメなのでしょう?

一見サラリーマン用のシミュレーションでもよさそうに見えるのですが、そこには落とし穴があります。
なぜなら、個人事業主とサラリーマンとでは所得の計算方法が異なるからです。
サラリーマンの給与収入の部分に自分の収入をそのまま入れてしまうと、少しおかしな計算になってしまいます。
間違った計算で算出された限度額を鵜吞みにしてしまい、限度額を超過した場合、超過分は自己負担となります。
せっかくお得になりたくて寄付しても返って損をしてしまうかもしれませんよ。
したがって、個人事業主は個人事業主用に控除の限度額を計算する必要があります。

個人事業主の限度額をもっと詳細に計算したい場合は?

もちろんシミュレーション結果に不安があるという方もいると思います。
その場合はもっと詳細に計算することもできます。
ここでは、詳細な計算の仕方をご紹介します。
まず、以下の2点の書類をご用意ください。
前年の確定申告書控え
住民税課税決定通知書
確定申告書の控えは個人事業主の方なら前年に確定申告をしていると思いますので、ご存じかと思います。
ここで気になるのが住民税課税決定通知書の方ですよね。
住民税課税決定通知書は、毎年6月頃に各市町村の自治体から郵送で届く書類です。
サラリーマンの場合は会社から送られてきます。
私自身もなんとなく今年も届いたなくらいにしか思っておらず、今までよく目を通していませんでした。
しかし、こんなところで必要になるとは。
もし捨ててしまったり、なくしてしまった場合、「再発行は原則としてできない」ことになっています。
そのため、来年新たなものが来るまで待つしかなさそうです。くれぐれも紛失しないようにしたい書類ですね。
個人事業主の控除の限度額の計算方法ですが、計算式は以下の通りです。
寄付可能上限額=住民税所得割額×課税所得に応じた比率+2,000円
変数Xの部分ですが、課税所得金額に応じて変動しますので、表に当てはめて計算して下さい。

引用:さとふる
所得割額と課税所得金額の確認方法の手順は以下となります。
①住民税課税決定通知書の所得割額を確認する

引用:総務省ホームページ
まず、住民税課税決定通知書の所得割額を確認します。赤い四角で囲ってある部分です。
市町村民税と道府県民税の両方を合計した金額となります。
②確定申告書控えで課税所得金額を確認する
確定申告書の右側の欄にある課税所得金額を確認してください。
以上が、個人事業主の控除の上限額の計算方法でした。
もし、ご自身の事業所で普段から税理士さんに相談していれば、ふるさと納税のことも担当の税理士さんに相談しましょう。これが一番手っ取り早く安全です。
個人事業主がふるさと納税を行うメリット

これまで、個人事業主がふるさと納税の控除限度額を知る方法をご紹介してきました。
今度は、個人事業主がふるさと納税を行うメリットについてお話します。
メリットは2つあります。
寄付金控除が受けられる
ふるさと納税は「納税」という言葉がついていますが、実際には「寄付」ということになります。
そのため、寄付金控除の対象になることが大きなメリットといえます。
寄付金から2,000円を差し引いた金額が控除の対象となり、所得税と住民税から差し引かれます。

自営業やフリーランスの人にとって税金は最大のネックですが、ふるさと納税を活用すれば節税対策の1つとなりますので、ぜひ取り入れてみたいですね。
返礼品として地域の特産品を受け取れる
各地域の豪華な返礼品がもらえるのも、ふるさと納税のメリットですよね。
ふるさと納税のサイトはもちろん、メディアなどでもさかんに特集が組まれています。
高級なお肉にお米、海産物など地域ならではの特産品はさまざま。
私は10㎏のお米が実質2,000円はお得だなと思いました。
これを機会に各地の特産品を食べ比べてみるのも楽しそうですね。
まとめ
- 個人事業主の場合、ふるさと納税サイトの限度額シミュレーションに注意が必要
- シミュレーションはサラリーマン対象のことが多い
- サラリーマンと個人事業主では所得の計算方法が異なる
- 個人事業主用のシミュレーションを提供しているふるさと納税サイトもある
- 限度額を詳細に計算する方法もある
- 個人事業主がふるさと納税を行うと節税にもなる
ふるさと納税を行うメリットは大いにありそうですね。さっそく私もふるさと納税サイトをチェックしましたが、本当にいろいろな特産品があって見るだけで楽しかったです。
自身の控除の限度額を正しく知って、快適なふるさと納税ライフを送りたいですね。