ヤフー知恵袋ではたくさんの人から、3dsに関する質問が寄せられています。
それに対して、歯科医または歯科関係者からの返事も多く返されています。
「3ds」とは虫歯や歯周病の治療だと思っている方も多く、デメリットは何?と思っている方もいらっしゃいます。
まず歯科医の回答「3ds」とは虫歯や歯周病の治療ではなく、「予防」だということです。完治を期待していた患者さんには、デメリットと言えるかもしれません。
では、この「3ds」とはいったい何?どんなメリットやデメリットがあるのか、もっと詳しく調べてみる必要がありそうですね。
今回は、たくさんの方が興味を持っている「3ds」について、知恵袋での回答や歯科医院のサイトも含めて情報をお伝えして行きましょう。
目次
3dsについて歯科医の回答デメリットとは?

3dsについて歯科医の回答デメリットをまとめてみました。
- あくまでも「予防」なので、完全に虫歯にならないと言うことはない
- 個人差があるので唾液の量や食生活の違いにもより、3dsで予防をしても虫歯を完全に防ぐことはできない
- 保険の適用外なので、自費負担額が30,000円から高いところで70,000円ぐらいかかる
このようにあくまでも「予防」なので、3dsによって虫歯や歯周病が治るわけではありません。
それに、この3ds治療は、歯科医院だけで行うのではなく、患者さんが家でのケアもしなければなりません。
もし患者さんのやり方が間違っていたり、今日は面倒だから明日でいいや。などとメンテナンスを怠れば意味のないものとなってしまいます。
そして、保険適応外ですので自己負担額というのも考慮しなければなりません。
デメリット、と言っても全く無駄なもの、ということではありません。
3dsについて歯科関係者の知恵袋の回答
ではヤフー知恵袋に寄せられる3dsについてどのような質問や相談が多く、歯科医または歯科関係者はどのような回答をされているのか調べてみました。
<3dsを試したことがある人へ、効果はどうだったかの質問>
- 何もしないよりはしたほうがいいが、3dsで絶対に虫歯にならないということはない
- 結局は定期的に歯科医院に通って虫歯の有無、薬剤の効果や副作用をチェックしなければならない
- 3dsで期待できるのは歯の強化であり、唾液が少なかったり、食生活に問題のある場合は、3dsをしても完全に防ぐことはできない
<3dsで虫歯菌を完全に殺菌する技術はあるかという質問>
- 3dsを行うと検出できないくらいにミュータンス菌は減る
- 人は物を食べたりするたびに新たに感染するリスクがあり、一度除菌すれば虫歯にならないということはない
<歯周病と歯の矯正についての質問>
歯周病ポケット6ミリ、最大で10ミリ、3ds治療のあと矯正(インビザライン)を始めたいが一般歯科はまだダメ、矯正歯科は可能
一般歯科か矯正歯科かどちらを信じたらいいですか?という質問
- 歯周ポケットが10ミリもある状態は抜歯、6ミリでもかなりひどい状態
- その状態でインビザラインのような歯肉部分を覆うような矯正治療をすれば歯周病の悪化が予測される為、勧めない
こちらの質問は3dsに対しての直接の質問ではなく、歯周病治療から矯正治療に入る前にも行ったほうがいいと勧められている3ds治療です。
矯正歯科医からの回答でしたので、3dsに関連性のある質問として紹介しました。
少し聞き慣れないかな?と思う用語が出てきました。こちらに記述しておきましょう。
<ミュータンス菌とは>
- 食べ物や飲み物の中に含まれる糖分をもとにネバネバしたプラーク(歯垢)を作り、歯の表面にピタッとくっつきそれが増え、酸を作り出す
- この酸を歯磨きをしないでほっておくと歯からカルシウムが溶け出し、虫歯の原因となる
<インビザライン>
- 一般的に知られている、歯列矯正といえば、歯の上に留め金をつけ、ワイヤーを通し徐々に移動させながら歯並びを整えていく
- インビザラインは、取り外しのできる透明のマウスピースを数回に渡り交換して矯正していくタイプ
- 抜歯の必要がある重度の歯並びの方には対応できない
- 透明のマウスピースの為、見た目を気にする事なく矯正ができる
では、どのような患者さんが3ds治療をした方が良いと歯科医師は勧めるのでしょうか?次はその辺りを調べましょう。
3dsに加え歯科医師が勧める予防のための治療

まず先に、「3ds」とは何の略語なのでしょうか?
3つのD+S (Dental Drug Delivery System)歯周内科治療という意味です。またそれはどう言った治療なのでしょうか?
簡単に言うと、薬剤(Drug)が入るスペースのマウスガード(リテーナー)に薬剤を注入し上下の歯に装着し口腔内の歯周病菌や虫歯菌の除菌をする治療法ということです。
3ds治療を行った方が良い患者とは
次のような患者さんは3dsを行った方が良いと歯科医師は勧めています。
- 虫歯や歯周病になりやすい方(または治療の後)
- 詰め物やかぶせ物など、治療痕が多い方
- 一生自分の歯を保ちたい方
- 矯正治療やインプラントを検討されている方
- 妊娠予定や授乳中でお子さんへの虫歯感染のリスクが心配な方
- 乳歯から永久歯に生え変わる段階で感染防止を考えている方
<虫歯や歯周病になりやすい方とは>
唾液検査(サリバテスト)で唾液の中の細菌量を調べ基準以上の高リスクと判定された場合
ご自身の現在の口腔内ケアに対して不安があり、生涯自分の歯を保ちたい方には効果のある治療法だということです。
歯科医が勧める予防のための治療
歯が痛い!虫歯かも?我慢ができなくなってから歯科医院に駆け込む方が多いのでは、と思います。
私も以前はそうでした。しかし、その時は既に遅し。と考えるのが予防治療です。
歳をとると、歯も当然悪くなるのが当たり前、そう思っていませんか?
虫歯になる前に定期的に歯のクリーニング、チェックアップをすることで、一生自分の歯をキープすることも可能です。
しかし遺伝であったり、事故で歯をなくす。という自分ではどうにもできないことも場合によってはあります。
そう言った場合以外は、これからお話しする内容を読んでいただいたら、歯のメンテナンスがどれだけ重要か理解してもらえると思います。
<歯磨きだけでは予防できない>
きれいに磨いたつもりでも、磨き残しはあります。歯石やバイオフィルムは専門の器具を用いないと除去できません。
その磨き残しから細菌が繁殖し虫歯や歯周病という原因になります。
<再び虫歯になり歯を失うケースが多い>
虫歯になると歯を削って被せ物や詰め物をし、期間が経つとそれらは劣化し虫歯は再発します。
その時は、もっと深く削ることになります。それを繰り返した結果、歯をなくす。ということになります。
その繰り返しを防ぐためにも、定期的なメンテナンスは必要です。
<歯をなくすとどうなる>
入れ歯やブリッジ、インプラントの治療が一般的です。
抜けたままにすると、歯並びや咬み合わせが崩れ、全身の歪み、それだけではなく消化器官や、内臓にまで影響を及すことになります。
<歯周病が全身に及ぼすリスク>
歯周病とは口の中で常に炎症が続いているということです。
炎症によって出てくる毒素が歯肉の血管から全身に入り、多くの病気を引き起こします。
糖尿病、早産、肥満、血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)などに関与しています。
また高齢者の中には誤嚥により気管支から肺に菌が入りアルツハイマー病悪化の原因の可能性も挙げられています。
こういうことを含めて歯科医院では定期的なメンテナンスで歯周病の予防、虫歯の早期発見を勧めています。
3ds治療を歯科医院で行う際の手順と料金

歯科医院によって多少手順は変わりますが、だいたいの流れはこのような感じです。
- 唾液検査(サリバテスト)で3dsが本当に必要か正しく分析
- 唾液検査で高リスクと判定された場合、歯科衛生士による専門的な技術と機器を使用し、PMTCという技術で徹底的に歯と歯茎のクリーニング
- 患者の歯列にぴったり合う、カスタムで専用マウスガードを作る
歯列にぴったりとフィットすることによって効果が有効に作用される - マウスガードに除菌剤を塗布し約5分装着し、洗浄後さらに5分、除菌後は約2時間、飲食は控える
- 自宅でのケア、就寝前に歯を磨き、そのあとマウスガードにホームケア用の3ds薬剤をセットし、5分間装着する
- 自他ケアを6、7日間続けた後、歯科衛生士によるPMCTでのバイオフィルムの除去その後、もう一度マウスガードでの除菌を行う
ここでまた聞きなれない用語が出てきましたね。少し記述しておきましょう。
<PMTC>
Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
<バイオフィルム>
虫歯菌や歯周病菌などの悪玉菌 細菌をはじめとする微生物のかたまりが作り上げる最近の膜
気になる治療期間も歯科医院によって違うのですが、2、3カ月というところが目安です。
だいたいの料金は先に述べましたが、30,000円(税抜き)で提示している歯科医での具体的な内訳はこのようです。
検査内容 | 備考 | 料金(税抜き) |
除菌検査 | 2回(1回あたり5,500円) | 11,000円 |
マウスガード | 歯型の型取 上下2個 | 10,000円 |
PMTC | 口腔内クリーニング1回 | 3,000円 |
3ds治療 | 2回(1回あたり3,000円) | 6,000円 |
歯周病治療の後に3ds治療を行う場合は、他の検査も必要のようです。
歯周病予防DNA検査、遺伝子検査リアルタイムPCR法という検査が加わります。
これらの検査での料金が20,000円ぐらいの費用がかかるようです。
歯科医院によってはマウスガードの費用や、PMTCも2回あるなど少しづつ差があるので、料金の差が倍ぐらい違う場合もあります。
そのため、治療を考えている場合は歯科医院と良く話し、内容を理解して治療を行う必要がありそうですね。
まとめ

- 3dsのデメリットは虫歯や歯周病の治療ではなく「予防」を目的とした療法だと歯科医は回答
- 2つ目のデメリットとは、個人差があるので唾液の量や食生活の違いにもより、3dsで予防をしても虫歯を完全に防ぐことはできない
- 3つ目のデメリットは、保険適応外のため自己負担になる
- 3ds治療を行った方がいい患者とは、虫歯や歯周病のリスク、詰め物や被せ物などが多い、生涯自分の歯を保ちたいと思っている方
- 歯周病が及ぼすリスクには、糖尿病、早産、肥満、血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)など高齢者にはアルツハイマー病悪化の原因にもなる
- 3dsの治療費は30,000円ぐらいから70,000円(税抜き)ぐらい、期間は約2、3ヶ月
歯に問題があるから歯科医院にいく、というのではなく虫歯や歯周病になる前に、定期的なメンテナンスを行うことを歯科医師は勧めています。
3dsをすることによって歯が強くなり、治療をしなくても良い環境をあなたの口腔内で持続され続けることが可能です。
一生自分の歯で美味しいご飯を食べることができるように、今の自分の歯の健康状態を見直してみる良い機会かもしれません。
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